IGNITION SYSTEM



IGNITION SYSTEM:点火装置

 230SLの点火システムは、ドエル角の調整とかいうややこしいメンテナンスを必要とするポイント式というものだ。これは、190Eとかと同じようなデスビでローターが回転して点火させるものと基本的には似ているが、ポイント式というのは、電流が大きく流れるせいで摩耗がセミトラ式と比べると激しいらしい。その摩耗に応じて度合いを上手く調整する作業をドエル角の調整と呼んでいるようであるが、まあ、かなり古いクルマに詳しい整備士でなければこんな古い点火システムはお手上げだろう。
 しかし、私のクルマは非常に幸運な事にフルトラ式という190Eとほぼ同じシステムに改造されていた。これであれば、ややこしいメンテナンスは不要なのであり、また点火もより確実に安定して行われる。この改造は、旧車ではごく当たり前に施工されるものであるから、フルトラ式にさえ改造してあれば、大概の整備工場でこのシステムの修理や交換は可能と思われる。
 


イグナイター(水色の部品)がデスビと配線されている。

掲載項目

1.点火プラグ交換(2012/4,112200km)(2022/5,124600Km)
2.プラグコード交換(2022/8,125000Km)
3.ディストリビューター、ローター接点磨き(2022/8,125000Km)

 


1.点火(スパーク)プラグ交換(2012/4,112200km)(2022/5,124600Km)

2012/4,112200km)納車整備時に交換された。BOSCH WR7DC。

(2022/5,124600Km)前回交換から10年、12000Km走行で交換。NGK BPR6ES。1本500円。
取り外したプラグは、焼けは比較的良好だが、エンジンオイル燃焼を示す粒々が6本とも同程度に付着していた。
冷間時始動不良がプラグ交換で劇的に改善した。




 

  
2022年7月撮影のスパークプラグ(2022/5,124600Km装着)


2-3.点火系点検/点火ディストリビューター、ローター点検、プラグコード交換
 点火ディストリビューター、ローターを点検し、接点を磨いた。これらに大きな摩耗はなさそうだった。

部品番号(1 235 522 051)


部品番号(1 234 332 088)



プラグコード(ハイテンションコード)の点検
プラグコードの抵抗値をデジタルテスターで測定すると、4番のプラグコードの抵抗値だけが異常に高いことが判明した。
1番10KΩ、2番12KΩ、3番10KΩ、4番200KΩ、、5番18KΩ、6番18KΩ
これが原因に違いないと思って、新品のプラグコードを購入して交換したが、残念ながらエンジンの振動は全く改善しなかった。
新しいプラグコードの抵抗値は全て6KΩだったので、交換はやっておいてよかったとは思う。
純正品と同径7ミリのプラグコードセット14800円、割れていたコードホルダー二個5600円。
 

 


STI製のプラグコードセット。安価だが、良いつくりのプラグコードだった。