〜BODY〜
掲載項目
1.タイヤ交換
2.トランクルームのさびのさび取り・防錆処理
3.車内後部のさびのさび取り・防錆処理
4.バックミラー変更
5.ソフトトップのサイドの張り調整・ワイヤー交換
6.ソフトトップ右後ろのほつれ修理
7.小傷の補修ペイント
8. ソフトトップ サイドウインドウウェザーストリップ交換(2012.6)
9. サイドミラー交換
10.エンジンルームのゴムパーツ交換、ジャッキアップポイントカバーの復元
11.ソフトトップの化粧ネジ交換
12.運転席側ドアのプッシュキーのOHとロック調整
13.ソフトップのロックレバー清掃
14.助手席側サイドウインドゥのガタつき修理
15.運転席側リアタイヤ付近ボディ内部の点検補修
16.運転席側内装補修、ブロワースイッチ補修、ドアーヒンジ点検清掃
17.ワイパーブレードゴム交換
18.ウインカースイッチのゴムカバー修理
19.ソフトップの撥水処理
20.ハードトップ整備
21.ソフトトップの擦れ・破れ補修
22.リアスクリーンをクリーニング
23.フロントバンパーのオーバーライダーを取り外し
24.エアダクト周りのさび取り・再塗装、メッキパーツ洗浄
25.両サイドウインドゥのガタつき修理再挑戦、レールガイドパーツ全交換
26.リアバンパー新調 (2013.11)
27.ドアウェザーストリップ交換(2013.12)
28.運転席サイドウインドゥのガタつき再調整に挑戦(2014.10)
29.シートベルトの固定部分からの異音解消 (2014.10)
30.リアバンパー錆止め施工とガタつき補修 (2015.1)
32.時計の防振対策、精度調整(2016.3)
33.フロント下部の塗装、フロント右下フェンダー先端下方の曲がり修正、フロントバンパー錆取・防さび亜鉛常温メッキ塗装(2016.3)
34.ハードトップとボディーの間の隙間処理(2016.9)
35
36.メッキングでバンパーのメッキ防錆処理(2017.4)
37.トランク水漏れ対策でウェザーストリップ加工(2018.6)
38.右側ドアロック部分のメッキ化粧プレートの取付(2022.3)
230SLのボディーはどこを見ても素晴らしいデザインの集合体で、何一つ見逃す事が出来ない美にあふれている。
ダッシュボードの本木のパネルは新品のように美しい。フロントウインドウ側には左右に分割されるラインがある。
スピーカーのふたとは思えない凝った意匠のふたも本物の木で製作されている。
ハードトップもメッキモールのオンパレードで極めて美しい。
ソフトトップのキャンバスもほとんど使用されていなかったようで、まだ使用可能なものだった。
ただし、サイド部分はそれほどしっかり閉じないために、これで本格的に降ってくると雨をふさぐのは難しいだろう。
ソフトトップカバーは総アルミ製のため、錆びは皆無だ。開閉に必要なワイヤーリンク機構も全て抵抗なく機能している。
ST、HT隙間から水漏れはST収納部に集まるが、錆びは皆無だった。
ST収納部のシルバーのラベルはフランス語表示だった。ヘッドライトやバンパーの形状からアメリカ並行車と言われていたが、実はヨーロッパ並行車かもしれない。
サイドミラーは小ぶりなので視界は現代のクルマと比べると狭い。鏡がやや曇っているので、部品交換予定。
ドアパネルなど内装関係は2004年に新品のパネルに交換されている。メッキパーツ類も再メッキされている。
Before
After
リアのソフトップ格納部カバーもきれいに新品部品で2007年に交換されていた。
Before
After
2007年にダッシュボードの皮、カーペットなど、内装のほとんどのレストアが完了していた。
Before
After
1.タイヤ交換(2012.4:12500km)
この車両のタイヤはラジアルタイヤの185HR14という指定サイズである。扁平率の指定が無いのは40年以上前の乗用車用ラジアルタイヤは扁平率のバリエーションは無く扁平率は80だけだった事によるものらしい。だから、現代的にいえば185/80R14インチという事となる。ちなみに、230SLが世界初の乗用車用ラジアルタイヤを装備した車という事で、シャーシとエンジンの性能をフルに発揮するためにラジアルタイヤの開発が必須だったらしい。だから、現代のラジアルタイヤが普通になった時代とは違って、230SLは恐ろしいほどの研究・開発により扁平率80サイズに最適化された車両特性としてセッティングされていると想像するので、オリジナルサイズを尊守した。
80サイズはもはや現代では使われない扁平率であるが、タイヤメーカーは80サイズを供給し続けてくれている。ダンロップ、トーヨー、ファルケン、ブリジストンのメーカーでラインナップがあり新品のタイヤがまだ手に入る。価格は1本7000円から1万円程度で、最も高いブリジストン製を選んでも経済的な価格だったので、ブリジストンファンの私はそれを選択した。ブリジストンには多彩なブランドラインナップがあるが、80サイズで選択できるのはスニーカーというものだけだった。ちょっと昔、といっても20年くらい昔にはレグノブランドのものもあったようだったが、いまは無い。
前のオーナーによりレグノが装着されていたが、15年以上も前の型であり、整備業者はまだまだ溝も十分で使用可能などと評していたが、とても恐ろしくてそんな古いタイヤで走行する気にはなれぬ。W113のような車になると、自動車としての安全性能よりも、ホワイトリボンタイヤがデザイン的によいからと溝が残っている限り10数年も前のタイヤを使い続ける人も多いようだ。タイヤは6年もすれば、ウエット路面でのブレーキ性能は格段に低下してくるから、安全面を重視し交換を依頼した。
パワーステアリングが強力なのか、ハンドルが大きくてこの力が働きやすいからなのか、50年前の世界初の乗用車用ラジアルタイヤとは比べ物にならないほど最新のタイヤは抵抗が軽減されたのか、これらの全てが関連しているようで、ハンドリングは非常に軽い!ブレーキ性能も全く問題ない。80サイズが供給される限りはオリジナルサイズを尊守していきたい。
2.トランクルームのさびのさび取り・防錆処理
委託販売を仲介した業者は、下回りのさびは無いとかいろいろ詳細に記載していたので、記載が無いという事は、さびは無いものと思っていた。しかし、車が届いてみて、トランクルームを見てみると、そこは一面の赤さびであった。トランクルームのさびは旧車では真っ先にチェックするポイントなのに、錆の写真を送り業者に問い合わせても確認していなかったという始末であった。これで、たくさんの委託販売車両を仲介した実績があるというのだからあきれる。
トランクマットの下は一面赤錆びの世界であった。
相当腐食しているだろうと覚悟した。
まず、錆を徹底的にワイヤーブラシ、ハンマーを使用して破壊除去した。
10円玉大の貫通穴と3ミリ大の小孔のみで、ほとんどは表面さびだけで綺麗な鉄板が露出した。構造的に危険なほどの錆ではなかったのでほっと一安心した。
ホルツのサビチェンジャーで、トランク一面を科学的にさびにくい処理を施した。穴はゴム板をゴム系接着剤で張り付けておいた。
つぎに、黒で塗装しておいた。
推測するに、ゴム製の純正マットとトランク底面の間に洗車の時などに侵入したわずかな水が表面さびの原因だったようだ。クルマのほかの部分の錆はなく、ソ フトトップの格納部にも全く錆はなかったので前オーナーは雨天時には乗っていないように思う。少量の水が劣化したマットのゴムにしつこく浸透し、あたかも 水をしっぽりため込んだスポンジがトランク一面にひかれていたような状況だった。
マットとスペアタイヤを撤去して、水がどのあたりにたまるのかを観察する事にした。ただし、不意の雨で濡らしてしまうかもしれないけれど、原則雨天時は出動しないし、洗車も拭き取るだけですませたいと思っているので、水の侵入は確認できないと思うけれど。驚愕したのは、トランクの開口部の錆が生じやすい部分には、まったく腐食がなかった事だ。これは奇跡的だと思う。リアの灯火周りのさびも皆無である。これは本当に素晴らしいクルマを手に入れる事が出来たと思うのである。
3.車内後部のさびのさび取り・防錆処理
座席後方のスペースの下の錆の状態が気になったので、確認すると、錆を見つけました。
まずは、運転席側から。
錆びはからからで、最近ここへの浸水はないようです。50年前のクルマですから、この程度の錆で、他はオリジナルの鋼板だけですから、奇跡的なコンディションといえます。
国産車であれば、25年くらいで、底が抜けそうなほど腐食する事が多いです。
錆をハンマーとマイナスドライバーとワイヤーブラシで崩して掃除機で取り除きます。
一部貫通する部分がありました。サイドの穴は路面に交通しておらず、サイドシルへ通じ、そこから排水溝へ通じて溜まった水を排出する経路があるようです。 あえて、これはふさがないでおきます。底面は路面に通じるために濡れた路面を走行した時に水が浸入する恐れがあるので、あとで両サイドからゴム製ボンドと ゴム板で防水処理します。
ホルツのサビチェンジャーをしつこく塗りこんで、錆を変質させていきます。見えないところなので、塗装は行わずに、錆止めが上手くいくかを観察したいと思います。
助手席側もこのような感じでした。運転席側よりは錆は少ないです。同様の処理を行います。
こちらは、穴はサイドポートだけなのであえてふさがずに、水の逃げ道を残しておきます。
運転席の床も錆びやすいところですが、カーペットをめくって見える範囲では問題なさそうでした。
この後に、ネットでこのあたりの構造について調べてみると、このあたりの水の流れ方がわかりました。
1.ソフトトップ収納部分にソフトトップやハードトップとボディーの隙間から侵入した水は車室内に入らないように流れていく。ソフトトップやハードトップとボディー後部には水切りやシールゴムなどが無い。おそらく、非常に重い脱着可能なハードトップを、ぴったりとボディーに密着させてしまうと車体のしなりで走行中に異音の原因になるのを避けた設計と思われた。また、シールパーツで防水する設計だとこれらが劣化すると、車室内に浸水してしまう。だから、リア周りからの水の侵入をソフトトップ収納部分にあえて通す構造をとったように思う。ハードトップは、4点の頑強なロック基点のみで支えられているために、走行時の異音は皆無でクーペボディーのようなのである。
2.ソフトトップ収納部分に注いだ水はサイドのタイヤハウス前の空間にホースを通して注ぎ込む。
3.タイヤハウス前の空間は車体下方の水抜き穴から水が車外に抜ける。
つまり、座席後方のスペースの下の錆は、室内からたまった水で出来たものではなく、タイヤハウス前の空間に溜まった水が原因で室外側からさびが起こり、サイドポートができて座席後方のスペースの下に水が入ってきたと推測される。そこで、下に向けてさび穴が生じて水の通り道が出来ていたということのようだ。だから、あのサイドポートは塞がないといけなかたのである。もし、どうしてもサイドポートからの侵入を防げないのであれば、座席後方のスペースにも下に向けてのバイパス放水路をつくっておいた方がよい。とりあえず、サイドポートをクリヤーホルダーをカットしたものをゴム系接着剤で張り付けてみることにした。浸水具合の様子を見ようと思う。
ひょっとすると、過去にこのシステムを知らない人がアンダーコートをする際に塞いでいた時期があるかも知れぬ。そのときに、排水路が無くなり行き場を失った水が比較的薄い鉄板の室内側へ錆をつくり穿孔したのかも。現状はきちんと孔は開いていて詰まっていないことも確認した。
4.バックミラー変更
230SLのバックミラーでもバックミラーとしては必要十分なのであるが、サイドミラーが現代の車と比べると一回り小さく右サイド・後方の安全確認が心もとなかった。広角のワイドミラーを装着したところ、右サイド・後方の安全確認がしやすくなった。ただし、フロントガラスが近いためか、助手席に人が座るとほとんど役に立たない。
5.ソフトトップのサイドの張り調整・ワイヤー交換
ハードトップを大変な思いをして取り外し、ソフトトップのメンテナンスに着手した。
キャンバスはとてもきれいで新品のようだった。前のオーナーは32年にわたりソフトップの整備記録は無かった、また委託販売の説明では前オーナーは一度も使用していないということだった。
リアの透明スクリーンもやや曇りはあるものの、十分後方確認は可能。割れは無かった。まさかとは思うけれども、新車時の幌?
電動式でないため、非常にシンプルな幌の構造だった。フレームには少しさびはあるものの、ほとんどは表面上のもらい錆で、磨くとかなりきれいになった。
内張りは、汚れが目立ちやすいベージュのため、写真では汚れが目立つが、肉眼的にはそれほどひどくは感じない程度だった。
内張りが劣化してぽろぽろ落ちてこないか心配だったが、問題なかった。カビ等もなかった。
リアスクリーンの程度も、悪くなく視界は良好だ。
1か所、内部生地の切れがあり修理されていた。他は切れは無かった。
外は1箇所、補修跡があった。上手く補修されているのでほとんど目立たない。
フレームのリンク部分の古い油を除去し、注油すると動きはかなり改善された。
ソフトップサイドは少し隙間があいていた。手で持ち上げると容易に開いてしまう。
古い車なので、こんなものかとも思ったが、R107の幌をDIYで詳しく修理されている人がブログに記事を書いていたのを見つけ、
テンションをかけてサイドの幌を巻き込むワイヤーに問題がある事が分かった。
このワイヤーが幌のサイド部分にテンションをかける。幌のサイド部分前のプラスのネジがある所で固定され、幌の内部を通り写真上の丸い穴を通り、写真中のボルトの穴を通る。
このボルトをナットで締め付けてワイヤーを固定する。点検の結果、このボルトが緩んでいて、ワイヤーに全くテンションがかかっていない状態だった。
それで、テンションをかけてみると、よい感じで幌サイド部分が下内に巻き込むような感じで隙間が少なくなった。
ここで止めておけばよかったのに、調子に乗って、テンションをもっと強くして隙間が完全にできないようにしようとしてしまった。
幌を展開した状態で、ワイヤーを引いてもそれほどテンションが増えなかったので、やや畳んだ状態で調整していると、幌の展開に非常に力が必要になってしまった。
それでも、調子に乗って調整に励んでいると、ブチっと切れてしまった!(泣)
それで、ワイヤー摘出・再建手術が検討された。幌の前側のプラスネジの所から5センチの位置に、切れたワイヤーの断端が触診された。
断端部分の幌の内側のパッキンを少しずらして幌内側布のみに1センチの切開を入れ、断端を摘出。
幌の前側のプラスネジを外して、切開部分までやや太めの銅線で作ったブジーを挿入。
新しいワイヤーを幌の前側のプラスネジを外した穴からブジーを使用し、切開部分に引き込み、摘出した断端にワイヤー固定金具で連結。
フレームの穴は小さく、固定金具があると通らないため、旧ワイヤーを穴に通して幌側までもってくる。(以下の写真の部分)
旧ワイヤーを牽き、幌の前方の穴から新ワイヤーを挿入していく。ワイヤー連結金具はワイヤー径1ミリ用でぎりぎり幌の穴を広げないでも挿入できるため穴を傷めない。
旧ワイヤーが出てきたら新ワイヤーとの連結部分で切断。新ワイヤーをフレームの穴、ボルトの穴を通し、幌を展開した状態で引っ張りナットで固定する。
なんとか、幌部分は1センチのみの切開で手術終了。
ワイヤーにテンションがかかってないと幌サイド部分がすかすかで、走行中のばたつきも懸念されるが、しっかりとテンションがかかっていると、よい感じとなった。
6.ソフトトップ右後ろのほつれ修理
内側から少しほつれている部分を見つけたので、ゴムボンドで固定。
7.小傷の補修ペイント
ハードトップの時には分からなかったソフトップカバーのギザギザの傷がオープンにすると目立つのでホルツにタッチアップで補修ペイントした。
ハードトップ脱着の際に、やってしまうんだろうなという傷である。やってしまわないように注意せねばならぬ。
Before
After
8. ソフトトップ サイドウインドウウェザーストリップ交換(2012.6)
ハードトップのサイドウィンドゥウェザーストリップは程度良好でした。
しかし、ソフトトップは35年以上も前におそらく前々オーナーがー幌を張り替えた時に交換したものが、残っていたようでした。
一部は変形により、ピッタリとシールされていない部分もあったので、部品を探してみました。
純正部品が入手可能で、左右で14000円以内と手頃な価格でした。
交換は簡単なようですが、クオリティーを追求すると非常に大変な作業が必要でした。
そこそこでも良ければ、まあ1時間もかからないかもしれません。
ストリップに過剰なストレスがかからず、かつピッタリと密着するように調整するのはフロント側の隅っこは特に細かい調整が必要でした。
片側で、半日くらいかけて部品のクリーニングから何から徹底的にやってみました。
結果は、完璧かも!サイドウィンドゥを全閉した状態でもスムーズに開閉し、かつピッタリシールもされています。
ベンツの雨漏り対策は、調整をやり込めば、かなり高いレベルになると思いました。
まずは、修理前の状態。矢印部分がオリジナルにはない構造物です。硬めのコーキング材で施工されたようです。こういうイランモノがついていると、オープン にした時にせっかくのキラキラメッキのフロントガラス周りに、汚らしいものが不整についていて美観を損ねます。それだけでなく、ソフトトップの前側につい ているシール(これはうまくこの角にフィットするように作られています)がクシャクシャにつぶされてシールの役目を果たせなくなり、かえって雨漏りの原因 になってしまうように思います。
これが、反対側の修理後の画像。角のカーブしてるメッキのキラキラの部分にピッタリとフィットしているシールに注目です。修理前は、左右ともここに要らん コーキングが充てんされまくってました。この開いている空間部分に、ピッタリと密着するように、ソフトトップサイドのストリップをカットして形を整える必
要があります。
削りすぎたら雨漏りします。多めに残しすぎると、角のカーブのシールを前におすような感じになり、角のカーブのシールがフィットせずに内巻きに巻き上げら
れてしまいます。ミリ単位で形成して、ぴったりかつ周りのシールに過度に干渉しないようにしました。角のカーブのシールがフィットするのは本当に微妙な感 じですから、ちょっとでも周りから変な力がかかると、巻き込んで曲がったまま噛んでしまいます。
左右のフロントピラーのシールの位置が微妙に違っていて、左はやや低かったです。今回はフロントピラーのシールは過去に交換されたばかりの記録があり弾力性も問題なくひび割れも皆無のため交換しませんでした。
左は、そのためフロントピラーのシールと上のカーブしてるシールとの隙間が生じておいて、それをサイドのシールでカバーするため、余計に大変でした。
右は、左より2〜3ミリ高い位置にフロントピラーのシール上端があり、カーブしてるシールとの隙間がないため、
サイドのシールの加工はそれほど大変では無かったです。
時期が来て、フロントピラーのシールを交換する際には右の設計に左もやりなおそうと思います。サイドシールのカット量を増やすだけなので、サイドシールはこのまま使用できそうです。
こうやって自分で作業していると、つくづく、上手く設計されているなと感心し、その設計意図を十分理解しないで作業すると、わずか数ミリの違いで機能しな
くなってしまう事が分かります。それをコーキングという手段でやってしまうと、ハードトップ、ソフトトップ、オープンと3つのスタイルで楽しめるSLの醍 醐味を削いでしまう事になります。
フロントピラーシールを脱着し、上に3ミリ上げて左右同じ感じに修正しました。トップ側シールも再カットして修正。良い感じに。
9. サイドミラー交換 (2012.5)
鏡面が内部でくすんでいたためミラーのみ交換。ミラー部分だけの部品が入手可能で、片側2800円程度であった。ミラーをハウジングに固定するためのプラスチック製の白い枠も脱着時に破損することが予想されたのでついでに注文した。こちらは片側で1200円である。プラスチック製の白い枠は既に純正パーツの供給が無くなり、いまいちな社外品であった。これが曲者で、サイズがやや大きくオリジナルのハウジングにきちっとはめ込むのが困難であったため、運よく破損せずに取り外せたオリジナルの白い枠を再利用した。ミラー内部ハウジングの錆は皆無で、程度は非常に良かった。
ミラーの構成部品。ミラー、白枠、ミラー後面のコルクシート、ミラー固定のためのスプリング。スプリングはワイヤーブラシで錆をできるだけ除きホルツの錆び変換剤処理。
コルクシートは劣化して再利用できないので、ゴムシートをカットして作成。これがないと、スプリングがあたって異音がするのかも。
10.エンジンルームのゴムパーツ交換、ジャッキアップポイントカバーの復元 (2012.5)
エンジンルームのボンネットと車体との間のゴム部品が劣化してボロボロだったので、交換した。
こういう細かい部品も入手可能というのがベンツはすばらしい。
ヒーターバルブの丸いカバー
ラバーシート(コノ字型);右が新品
ボンネットストッパー
部品はヒーターバルブの丸いカバーが1000円、ボンネットストッパーが500円、ラバーシート(コノ字型)が600円だった。
右前側のジャッキアップポイントカバーも欠損していたので注文し復元した。こちらは1800円だった。
11.ソフトトップの化粧ネジ交換 (2012.05)
クルマにはたくさんの種類のネジが使われている。修理の際などに、元どうりのネジを使用して元に戻されていない事はまあよくある。
それが、酷い時には、ネジ穴を破損させ二度と適切なネジが使用できなくなることもある。
ソフトトップのテンションワイヤーを固定する助手席側のネジだけが酷く錆びていたので、交換しようと外してみると、オリジナルのネジとは全く異なるタッピ
ングネジを切断して使用されている事が分かった。オリジナルのネジ穴はほとんどの部分はかろうじて生きているが、奥まで正規の長さのネジが入らなくなって しまっていた。ワッシャー二枚分をかませると、しっかり固定はできる事が分かり一安心である。
こんなひどい修理をする理由は、このネジが非常に高価だからのようだ。
注文しようと思い調べてもらうと、1本でなんと1000円もする。しかも、ドイツにオーダーするとのことで3週間余りかかるらしい。
オリジナルはプラスネジの部分が丸くラウンドしている色っぽいサラネジで、汎用品(M4*10ミリ)での代用では印象が変わってしまう。そこで、おそらく
ソフトトップを張り替えた業者が、金額もさることながら納期遅れの兼ね合いからも、ラウンドしている皿ネジの手持ちがタッピングしかなかったのでそれを切 断し長さを調整したようだ。
1本千円のソフトトップの化粧ネジが届き交換しました。
すんなり交換できるかと思いきや、ネジ穴が非純正の交換前のタッピングネジのために錆びて奥まで入らず。
M4のネジ切りでネジ穴を作成する必要がありました。
いい加減な修理は、クルマを壊してしまいますね。
交換してみて、とても美しい意匠とメッキのラウンド皿ネジのなまめかしい光沢にうっとりで、満足な修理となりました。
12.運転席側ドアのプッシュキーのOHとロック調整
助手席側のキーの解錠とプッシュキーを押してロックを解除するさいのタッチに比べ運転席側は3倍ほど堅いことがわかった。それまで、この堅い感触がオールドベンツの重厚感かと思っていたが、助手席のタッチは比べるとものすごく軽いことに気付いたため、何らかの問題があると思われた。それで運転席側のドアハンドルを分解し、キーシリンダー清掃、プッシュキー周りのリンク機構のOHを行った。
古そうなグリースでネバネバしていた。
裏返してリンク機構の古いグリーースをキャブクリーナーを使用してピカピカにし、注油した。
ドアハンドルは内部から一つ、ドア断面側外から一つ、計2つのボルトで固定されている。錆など無くきれいだ。
取り外したドアハンドル、キャブクリーナーを用い古いグリースを除去する。
これらの作業により、キーの解錠と施錠は格段に軽くなった。しかし、キーホール部分をプッシュしてロックを解除するのはまだまだ硬い。
いろいろ、ロック機構を調べてみると、ドア側の爪が車体側のキャッチの部分から離れる際の抵抗が強いためという事が分かった。
キャッチ側を少し下げて調整すると、プッシュしてロックを解除するのも格段に軽くなった。
プラス皿ネジがかなり強いトルクで締められているので、なめない様に要注意である。
ドアの内部は錆びひとつなく、素晴らしい状態だった。車体オリジナルの塗装のため、交換歴もないようだ。
全てのパーツがとてもおよそ50年前のモノとは思えぬほど良い状態を保っていた。しっかり内バリビニールをコーキングして戻した。
13.ソフトップのロックレバー清掃
ソフトトップのロックレバーを取り外し分解して、古いグリーや汚れを除去した。
レバー部分はこの状態からさらに5つの部品に分解できる。
全て金属パーツ(真鍮のようである)のため、適切に清掃・注油すれば一生モノである。
超音波洗浄機はドロドロになるほど細かい汚れが出てきた。
きれいに掃除して磨くと新品の様な輝きを取り戻す。
14.助手席側サイドウインドゥのガタつき修理(2012.08)
助手席側のサイドウィンドゥが半分以下に下げた時にカタカタと音を立てる・・・、古いクルマだから・・・、仕方ないのかもしれない。しかし、運転席側はそういう異音が無い。助手席側のガラスの内側と外側への動きが運転席側と比べると遊びの幅が倍くらいある。もし、ウィンドぅレギュレーターの固定ボルトが緩んでいるだけであれば、それを締め直すだけで治るかもしれない。しかし、運転席側には無い障壁(パワーウインドゥの取り外し)があり、一度トライしたモノの挫折していた。意を決して最トライした。
なんとかここまで、分解に成功!内張りのビニールも残っていた、ドア内部のさびや曲がりも無く程度は抜群だった。助手席側のドアロックの動きも問題無かった。
レギュレーターの歯の痛みも皆無だった。
50年も昔のクルマのドア内部とはとても思えない。錆びは皆無だ。
サイドウィンドゥのカタカタの定番の原因のレギュレーターの可動部分の樹脂パーツ(片側で2組)は、見比べても厚みの割れは認められなかった。僅かに摩耗している可能性のあった丸い方のパーツにペットボトルをカットしたモノをかませて遊びを減少させてみた。
しかし、サイドウィンドゥの遊びの改善はほとんどなし。こうなるとレギュレーターリンク自体の遊びが大きくなっている可能性もあり、アッセンブリー交換が必要になるのかも・・・、コレが古いクルマの限界かなー・・・と思いつつ、なにかDIYでできる事無いかリンク機構を調べてみた。
(正確にはこの写真に写っているのは、ガラスの上端前のパーツ。下端は写真は撮り忘れた。)
そして発見したのがコレ!これがカタカタの原因部品だった。この部品はガラスの前側の上端と下端角に設置されていて、下端はレギュレーターのレールの前側とガラスの遊びを無くす重要なパーツだった。偶然に手探りで下端のこのパーツが外れてドア内部前方の隅に転がっていたのを発見したのである。下端のこの部品が無いと、上端のこの部品だけで前側のガラスの遊びを1点で保持することになり遊びが大きくなるのである。ガラスを上げると、上端のこの部品でガラス下端を抑え、ガラス上端はピラーのシールが抑えるために振動が抑えられる。しかし、ガラスを下げるとガラスの真ん中程を上端のこのパーツが一点で抑える事になるので、支持点が中央1点になったガラスがクルマの振動で内に外に動き、ガラス下端ではガラスがレギュレーターレールにも接触し、ガラスと金属があたことになり音が大きくでるのである。
ガラス下端のこのずっしりと重い金属パーツがしっかりと付き、しかもレール側との間には樹脂パーツも間にかまされる為に音もでない。よくよく考えられた構造に感服するばかりである。金属パーツ側に瞬間接着剤で薄いゴムシート貼り付けてガラスとエポキシで接着し修理完了。
結果は大成功だった。どの段階でガラスを止めても、カタつきは皆無!になった。
運転席側にこのパーツがついていたか心配になって、分解した時に撮影した画像をチェックすると、ちゃんとついているようだった!
15.運転席側リアタイヤ付近ボディ内部の点検補修
リアタイヤ内側前方の状態を確認した。内張りのパネルはタッピングネジで固定されているだけでアクセスは容易だ。
下側のネジは固定されていなかったので、追加した。防水シートも貼り直した。
錆びは少しあるものの、リア周りの浸水はすべてここに注ぎ込む事を考えると、思っていたよりもずっと僅かな錆で安心した。
モールを止めているネジ穴にも全く錆は無く、非常に程度の良いクルマを手に入れた事に感動した。
16.運転席側内装補修、ブロワースイッチ補修、ドアーヒンジ点検清掃
運転席後ろの内装のモールの部分が少しはずれて汚かったので、内装パネルを外した際にやり直した。
このブロアースイッチがゆるゆるで引っ張ると容易に外れてしまう状態だった。根元に金属のリングがあり、押し込めば入る・・・はずだが入らない。
精密マイナスを二本使い、金属リングを微妙に内側に寄せながら、ようやく入れ込む事に成功。
このスイッチ、外して分かったのは中心部分の透明なパーツがある。なんと、ブロアーONで点灯する照明であった。
そこまでやるかっていう意気込みを感じた。
清掃前。
白い部分が樹脂パーツ。摩耗はほとんどなく交換の必要はない事が確認された。
17.ワイパーブレードゴム交換
美しいワイパーブレードはボッシュ製。ブレードごとだと、既にこのステンレス製のモノは入手できないようだ。
ゴム部分だけでも、なんと専門店の部品商によると1本で4000円もするとの事だった。
ホームセンターで、今では少なくなった三角台形タイプを探すと、見つかった。しかし、30センチという短いタイプは無いから、45センチのモノを購入してカットし、金属バネは再利用する。問題無く、使用出来た。これで交換できるなら1本500円で済む。
ちなみに、元々ついていたのはボッシュ純正のゴムでほとんど新品のような程度だった。貴重なものなので、大事に保管しておくことにした。
18.ウインカースイッチのゴムカバー修理
ウインカースイッチのゴムカバーが裂けていたので、交換しようと思いディーラーへ注文しにいった。
部品番号113 462 00 96、驚くべき事に12600円もするとの事。たったこれだけのゴム部品なのにあまりに高いので、補修することに。
こんな感じ。裂けが目立つ事は無くなりました。
19.ソフトップの撥水処理(2012.06)
雨天使用しない・・・と思っていても、突然雨が降る事がある。
先週、かなりの大雨がふり、はじめてW113の防水性能をテストすることになった。
運転席側はOK。
助手席側がソフトトップ天井から浸水、ピラー部分からも浸水の疑いがあった。
他の部分、トランク、トノカバー、ワイパーの付け根等などは浸水しない事と排水がスムーズで水が溜まらない事が確認できた。
ソフトトップの浸水部分は内張り側まで水がしみ込んできて室内に少量滴下していたいて、その部分は外側のファブリックに切れがあり購入時の整備会社でパッチ処理されていた部分だった。結局は、実用に耐えるように直すことが条件であった契約は不履行だった事が分かった。
防水性のない、あるいは極めて少ない同様の色と質感のファブリックをあて布して、接着している事が原因と思われた。
そこで、調べてみると、ソフトトップには撥水・防水処理用の薬剤がある事を知り、それを施工してみる事にした。
モータウンというブランドのハイパーウォータープルーフという商品を今回試した。
浸水している部分だけでも良かったかもしれないけれど、どおせならという事で全部に施工した。
施工してみると、つやが弱かったファブリックが、色がこゆくなり艶も出て若返ったような感じがする。
美しいソフトップのクルマというのは、ハードトップには無い色っぽさがあるね。
2カ月経過したが、防水OK!
20.ハードトップ整備 (2012.11)
納車後1カ月くらいで、ハードトップ(以下HT)を外しソフトトップ(以下ST)の整備に着手し、それからずっとSTで過ごしている。そろそろ、HTも整備してHTの良さも堪能してみたいなという気持ちが出てきた。
メッキパーツの汚れを落としてさっぱりすると気持ちがよい。ハンドグリップ、HTのロックハンドルを分解し清掃注油等を行った。
HTのロックハンドル
磨き前
磨き後
ベンツのメッキは非常に厚いようで、台所クレンザーをつけた歯ブラシで磨くとピッカピカの輝きを取り戻した。
車体とのロック部分のコーンは右側は割れているが、HT脱着時には、車体を傷つけないように、布団などをひいて養生する必要はあるが、固定の機能上は問題ない。
車体側のメッキ部分と接する部分のゴムパーツが劣化しているため、ゴムシートをカットして部品を作成し交換しておいた。
HTのウインドウシールも左右とも純正新品部品と交換した。このクリップが一つだけ欠損している事が分解時に分かったため、駄目もとで部品注文してみると、パーツが出た。
ベンツのパーツはこのような細かいものでも簡単に手に入るので、DIYメンテもとても楽しい。
ちなみに、ウインドウシールは元ついていたのは社外OEMパーツのようで、ゴムの厚みが薄く、摩耗により切れてしまいやすいものだった。
純正部品はかなり厚みがあるしっかりしたものだ。HTの場合は、開閉するわけではないのでSTの場合よりも調整には完璧は求められないので比較的容易だ。
2013年2月にハードトップを装着した。ハードトップだと、やはりクローズのソフトトップと比べて格段に視界が広く運転はしやすい。
21.ソフトトップの擦れ・破れ補修 (2012.11)
ソフトトップの状態にして半年以上が経過した。開閉回数は50回は超えるだろう。構造上、摩擦が開閉時に掛る部分(左右サイド、リアピラー)があり、そこのキャンバスが擦れてきて破れそうになってきた。そこで補修を行い防水を完全にし、雨天時でも安心して使用できるようにした。
補修のためのナイロン製のシート(ダイソーの足パッド:品番G-92 No.9)を貼った。
リアのスクリーン横も内側が骨に挟まれて傷みやすい。
ダイソーの足パッド:品番G-92
No.9は色も目立たず、しっかりと接着し十分キャンバスを保護できそうだ。
22.リアスクリーンをクリーニング
使ってみたのはコレ。”プレクサス” ドンキホーテで2000円位だった。リアスクリーンのクリーニング・透明化では評判が高いため試してみたかった。
施行前(左):視界には影響なく綺麗な方だと思うけれど、少しだけくもっていた。 施行後(右):かなり綺麗になった!!
ただ、すぐにほこりがついてしまうので、常にこのきれいな状態を保つのは無理・・・しょっちゅう拭いていると傷だらけになってどんどん曇ってくるらしい・・・。
23.フロントバンパーのオーバーライダーを取り外し(2013.1)
W113パゴダルーフはアメリカ仕様にはオーバーライダーとよばれるバンパーの突起がある。私の購入したクルマは、リアは外されていたが、フロントは装着されていた。
ちょっと外してみたらどんな感じになるか、試してみたくなったので、バンパー裏の大きいボルトを緩めて外してみた。
すっきりと、可愛げのある印象に変わり、しばらくオーバーライダーレスで過ごしてみようと思う。
取り外したオーバーライダー
24.エアダクト周りのさび取り・再塗装、メッキパーツ洗浄(2013.3)
縦目ベンツ世代のデザインの特徴の一つに、エアインテークダクトがある。これは内部に外気導入流量を調節できるフラップを備え、任意流量の外気の導入が走行時の風圧のみで行える優れモノである。機能的に優れているだけでなく、メッキ金属パーツで化粧されているためにデザイン的にきわめて優雅で美しい。ボディーとの隙間からわずかに錆のようなものが見えるため、奥はサビサビなのかと覚悟をしている部分の一つであった。思い切って、分解してみると錆はごくごくわずかな表面さび、金属メッキパーツ部分のもらい錆だけで、内部の構造自体は非常に状態が良かった。これらのさび取り・再塗装、メッキパーツ洗浄を行い組みつけると、ぐっと細かい所が締まってキリット決まった。
25.両サイドウインドゥのガタつき修理再挑戦、レールガイドパーツ全交換 (2013.12)
2012年8月に助手席側のサイドウインドゥのガタガタ音が気になって、レールのガイドパーツを接着し直してから、ほとんどガタガタ音は無くなっていた。しかし、運転席側のカタカタが全く感じないのに比べると、ドアの下げ位置によってはガタガタ音が出るポイントもある事がわかった。ドアを開けた状態で再上昇させ、手でウインドウをさすってみると、運転席側が2ミリ位しか遊びが無いのに対し、助手席側は7ミリ位の遊びがあった。1970年代のトヨタクラウンハードトップのウインドウの遊びは同条件で確認した所、ほぼ遊びはゼロだった。ベンツが、トヨタに劣る設計をしているとは許されない。そこで、このケースについて、調べてみると、W113のサイドウィンドウは、4つのレールガイドでレールに保持されている事が分かった。前のドア上と、ガラス下端、後ろのガラス下端2か所に、樹脂パーツがJawと呼ばれる金属ガイドパーツに組み込まれ、ガラスをしっかり固定する設計である。これらの摩耗が、カタカタの原因になることの一番の原因とのことだった。
そこで、パーツを調べてもらうと、ディーラーで入手可能だった。パーツの図では、前にJawを補修した時には、認めなかったワッシャー形状の部品が載っていた。この部品については、ディーラーでも扱った事がある人がおらず詳細不明で、ネットでかなり探しても情報が得られず、一つで500円位し、左右だと合計で8個必要になるため、当初は要らないんじゃないかとも思ったが、念のために注文した。プラスチック製のレールガイドパーツは、左右で対称設計の別品番で、しかも、前のドア上と、ガラス下端、後ろのガラス下端での形状も全て異なり別品番であった。従って、左右1台分で、実に6種類もレールガイドパーツが存在した。
部品はドイツから取り寄せとなり、ディーラに注文して僅か2週間で届いた。このワッシャーの正体は、ゴム状の特殊なブッシュと言った方が適切なもので、プラスチック製のレールガイドパーツと金属製のJawの間にかませる緩衝装置だった。こういう際限なく部品を要求するベンツの設計のこだわりには驚かされる。
作業は、慣れれば2時間程度でできる。ウインドウのガタつきは、完全になくなった。まず、助手席側を作業してみたので、今までほとんどガタつきが無いと考えていた運転席側も、遊びがまだまだある事が分かった。それで、当初は、運転席側は不都合が生じたらと考えていたが、この際、徹底的にやる事とした。運転席側はリア側のJawがほとんど外れかかっていたので、やっておいてよかった。
必要部品リスト
M 113 725 09 34 |
スライドウンドウ 前上,L |
1 |
1197 |
M 113 725 10 34 |
スライドウンドウ 前上,R |
1 |
1165 |
M 113 725 00 99 |
リング,ドア 前上下,RL |
8 |
3696 |
M 113 725 05 34 |
スライドウンドウ 前下,L |
1 |
745 |
M 113 725 06 34 |
スライドウンドウ 前下,R |
1 |
745 |
M 113 725 07 34 |
スライドウンドウ 後,L |
2 |
3150 |
M 113 725 08 34 |
スライドウンドウ 後,R |
2 |
3150 |
|
合計(税込) |
|
13848 |
プラスチック製のレールガイドパーツ。部品名称はスライドウインドゥ。古いものが黒、新品がグレー。摩耗はほとんどしておらず再利用可能な程度だった。
ワッシャー形状で部品図にのっていて、部品名称はリング。ゴム状の特殊なブッシュで厚みは1ミリ位。
助手席側 前側上のスライド部品
助手席側 前側下のスライド部品、右は新品スライドとリングをJawに組み込んだ状態。
リングが無ければ、レールは写真下側のJawに接触する事が分かる。
助手席側 後側下のスライド部品。ここは一つのJawに2つのスライドが入る。
運転席側の前下のJawはゴムシートで挟みこまれていた。
正式なJawの装着方法は、適切な厚みの布を接着剤でガラスにはり、その上からJawを接着剤で貼り合わせる。
運転席側 後下のJawの補修前と補修後。
内部清掃や立てつけの微調整などには時間はいくらでもかかってしまい、クオリティーを追及すると相当の時間を要する作業だった。
助手席側のドア内部。左から順に、前側のスライドレール、内部下の状態、後側のスライドレール。古い固着したグリースを掃除し、モリブデングリースを塗布した。
立てつけの調整は、作業前の状態に満足いっていれば、しっかりと分解前に各部の固定位置をマーキングしておけば、不要である。もし、可能な限り、雨漏りしにくい位置を探そうとすると大変な調整となった。最大限に雨漏りしにくい位置にセットすると、ドアを閉めるときにかなりウエザーストリップに干渉するようになり、閉まりにくくなる。閉まりを優先させると、密着が弱くなり漏水しやすくなる。この両方が両立するポイントを見つけるのは相当に大変だった。
@ガラス自体の固定位置(前後方向)。
Aガラスの上限ストッパー位置。これは前後二か所ありガラスの前後方向の傾きを調整する目的とウエザーストリップへの干渉量を調整する。
Bウインドウレギュレーターの上限ストッパー位置。これはAとは別に存在し、おそらくAが外れてしまっても、ウインドウが飛び出さない為の二重安全弁である。
Cスライドレールの傾き調整。(前後二か所)
調整作業は、C以外の全ての1ミリ単位の複合的な微調整で行う。Cは、よほど、おかしくなければ触らない方が良いように思われ、触らなかった。助手席側は、ややフロント側にずれていた為にAとBの調整だけでは上手くいかず、@も調整を要した。運転席側は、AとBの微調整だけで上手くいった。しかし、ピッタリ上手くいくポイントを見つけて、終わったかのように思えたが、しっかりウインドウを締めると、ドアのキーポッチを押す力が硬くなってしまった。おそらく、ウインドウがこれまでに比べ、遊びが無くなりピッタリ固定されるようになったため、ドア自体に応力が懸ったものと思われる。ドアヒンジの立てつけもこれを解消するために必要なのかもしれない。
一台分のこれらの作業に要するパーツの価格は14000円程度であった。ワッシャー形状のブッシュは、古いものは1つもクルマにはついていなかったが、プラスチック製のレールガイドパーツは一つも欠損や破損はなく、僅かにすり減ってはいるものの全て揃っていた。従って、この30年の間には作業された記録が無いことから、このパーツの耐久性はかなりと高いと思われた。もしかしたら、交換しなくても良かったかもしれないほどである。ガタつきの原因は、ワッシャー形状のブッシュを30年以上前に、この部位を作業した際に設計どうりに挿入しなかった事と、Jaw自体がゆるゆるになっていたことが主な原因であった。ワッシャー形状のブッシュは、特に前上のJawにとっては非常に重要で、これが無いと、ガラスはプラスチック製のレールガイドパーツが僅かに摩耗してきただけで容易にJaw自体に干渉してしまう。プラスチック製のレールガイドパーツをJawのセンターに位置させる為にワッシャー形状のブッシュは重要であった。
仕上げとして、過去の整備で、様々な接着剤で汚されたドア内部パネルを、スクレーパーで古い接着剤を根気よく剥がした。オリジナルの車体色はダークブルーであるが、ホワイトに全塗装された際に、ドア内部までは塗装されていなかった。ホワイトで防錆塗料で綺麗に塗装しておいた。ブチル以外の方法による接着剤やテープで防水シートを固定する方法だと、これらが劣化してしまうと除去する際にスクレーパーで剥がさないと取れずに塗装を傷めてしまう事を思い知らされた。ブチルは嫌われているようであるが、その耐久性や防水性能、そして車体を傷つけずに除去できるという点では、他の方法より優れているように思う。今回は、国産のスワンボンド社製の自動車ドア用のブチルテープを使用し、新しい防水シートを装着した。
元々の状態。防水ビニールをとめる色々な接着剤やテープで、汚い。表面もザラザラで不整のため、防水ビニールの接着の信頼性も劣る。
オールアルミ製のためか錆は一切認められない。アルミの厚みはかなり厚く5ミリ位ある。
接着剤などをスクレーパーやラッカー薄め液で除去し、白の防錆水性塗料をはけ塗り。
ブチルテープで、新しく作った防水シートを張り付けて完了。内張りを入れれば見えない所だけれども、気持ちがいい。防水もこれでバッチリ!
26.リアバンパー新調 (2013.11)
購入した時から、特に運転席側(左)のバンパーの上側はメッキが磨かれすぎてすり減り光沢が失われていた。交換したいとずっと思っていたが、W113のリアバンパーは純正品だと左右で30万円するらしく、とても手が出るものではなかった。海外から社外品の製品(URO PARTS製)が、安く売られているのを見つけて、つい注文してしまった。届いた製品はルックスはバッチリ!であったが、やはり安いものには理由があるという事で、バンパーステーを固定する部分の位置がおかしい。まともに取り付ける事が出来ない商品だった。それでもなんとか、ごまかしごまかし、ステーをかませたり試行錯誤してなんとか、取り付けてみたら、まあまあではある。 厚みも純正のモノと比べると3割くらいは薄い事、僅かに欠けもあった事もあり問題の多い製品であった。社外品は、やはりよくないのだと感じたが、価格は左右で36000円とかなり安く、ルックスはばっちりだったので、まあ良しとした。
左側。新品は輝きが全く違う。
右側。左側に比べれば随分きれいに思っていたが、やはり新品との差は明らか。
全体的なルックスはばっちりですが・・・
欠けあり
これくらい固定を曖昧にしないと、ものすごい尻上がりになるばかりか、水平方向でも大きく傾く。
27.ドアウェザーストリップ交換(2013.12)
この車両の部品整備記録によると、前回ドアのウェザーストリップを交換したのは1985年である。28年の時を経て運転席のウェザーストリップはひび割れが多く、ドアのヒンジ付近では擦り切れて2センチ位が欠損している状態である。助手席側はひび割れはあるが、擦り切れは無かった。ウェザーストリップはドアには前側は金属ステーで挟み込む構造で、下と後側は接着剤で接着固定されている。接着固定という作業工程を考えると高価ではあるが、ウェザーストリップは純正品が間違いが無いと考えた。
純正品のディーラー調べの定価は現在右31,080円、左35,805円でだった。両方だと67,000円程度になる。純正品を専門店でドイツから取り寄せてもらうと、両方で4万円で入手可能だった。社外品だと、両方で2万円で入手可能だ。ちなみに、28年前交換時のウェザーストリップの価格は左右で26,500円となっている。接着剤は、3M社製スーパーウェザーストリップ接着剤(1200円)を用意した。
ウェザーストリップを取り外すのは簡単であるが、接着剤と剥がれて接着されて残ったウェザーストリップゴムを剥がす作業が大変だった。しかし、この手間のかかる作業を手抜きして、高価な新しい純正ウェザーストリップを接着する気にはなれず、コツコツをマイナスドライバーで剥がした。
左写真はドアの上からヒンジ部分をみている。ステーがネジ留めされている。右写真はヒンジ部分を横から見ている。ここもネジ留めされている。写真は両方とも交換後。
ステーは白に全塗装された際に、マスキングされておらず、白い塗料がついてしまって汚かった。綺麗に塗装をはがすと、錆びひとつない美しいパーツがよみがえった。
固定のために使用する片側で8個のラウンドネジも表面さびや白い塗料で汚れていてたので、洗浄研磨した。
接着剤は初期固定時間の早い3M社製スーパーウェザーストリップ接着剤を用意しておいたのが良かった、前側のステーでの固定作業後、下側を接着剤で固定し、最後に後側を接着剤で固定した。
はみ出した接着剤や、剥がしの下作業の際に剥がれた塗装部分で汚くなっていたので、ウェザーストリップをマスキングし仕上げのはけ塗り塗装を行って完了とした。
塗装前下側:黄色く見えるのが接着剤、塗装後下側、塗装後左ドア、塗装後右ドア。
完成後は、ややドアの閉める際に力が必要になった。走行テストでは、遮音効果が確認できた。
ドア下がりによる開ける際の引っかかりが増してしまったので、ドアヒンジ部分の上を調整し、アンカー部分の修正も行った。
28.運転席サイドウインドゥのガタつき再調整に挑戦 (2014.10)
2013年年末に敢行したサイドウインドウのガタつき改修後、数カ月経過してから運転席側のサイドウインドウが開けている時にガタガタ異音を出すようになっていた。
古い車だから仕方ないと放置するのは私の趣味では無い。それで、前回の改修時に、スライドピースというパーツの締めこみの調整が甘くなっていたことが原因と考え、ドア内張りをすべてはがし再挑戦する事にした。ガラスの開閉が重くなり過ぎないように緩めにしていたスライドピースの締めこみを、きつくした状態から半回転にもネジを緩める程度に調整した。やはり、少しガラスの昇降に抵抗が強くなったのでクレのグリーススプレーをしっかりレールに塗布したところ、この問題は解消された。
結果は、十分に満足のいく状態に持っていくことができた。
ハードトップのサイドウインドウはどの位置に止めても、走行中にガタガタ異音が出る事は無くなった。
ガタつきの異音が無くなると、クルマはとても上質に感じられる。あっちもこっちもガタガタ音がするようになると、満足度も下がってしまう。
せっかくのメルセデスベンツであるので、その静粛性能についてもできるだけ設計時の性能を発揮できるようにメンテナンスする事はとても大切な事である。
29.シートベルトの固定部分からの異音解消 (2014.10)
運転席後方からキシキシという小さい異音が気になるようになった。原因を調べてみると、シートベルトを止めてある金具部分が金属同士が当たっているための音だった。以前にビニールテープでやってもみたが、ビニールテープが緩んで剥がれてきてしまうと、再発するようになった来ていた。今回は、その間に樹脂製のホース(コードを束ねるのに使用するモノ。ダイソーで入手)を挟みこむことで、この問題は解消された。
30.リアバンパー錆止め施工とガタつき補修 (2015.1)
社外品URO PARTS製リアメッキバンパーを取りつけて1年経過した。表面は美しい状態を保っているが、裏側が錆始めている事に気がついた。
また、純正のボルトだと、ネジ山の規格が微妙に違うようでしっかり奥までボルトが入りきらず固定できていない感じだった事と、受け側(ナット側)の角度がやや上向きであったため、バンパーをゆすると少しガタつきがあったのを解消するための補修を行う事にした。
まずは、ナット穴がインチサイズだった所に、純正のミリサイズ?のボルトを無理に入れてしまっていた為に、ナット側の山が崩れインチサイズのボルトも入らなくなってしまっていた。
そこで、USインチサイズのステンレス製ボルトとそれに適合する3/8W 16というサイズのハンドタップをホームセンターで購入。このボルトサイズに合うステンレス製スプリングワッシャーとステンレス製ワッシャーも購入した。
ハンドタップでバンパー側のナット穴を修正した。これにより、今までおくまで入らなかったボルトが入るようになった。社外品URO PARTS製リアメッキバンパーを購入する際には、純正のボルトは使えないため、USインチサイズウイット3/8W 16のボルトを用意しておく必要があるので注意したほうがよい。
水がたまりやすい下側面に錆が出ていたので、リューターやサンドペーパーで錆取りを行った。錆は幸い深くまで浸透していなかった。
常温亜鉛めっき塗料ROVALシルバーを二度塗りした。
このようにバンパーのボルト受け側の溶接位置がおかしいので、そのままボルトを締めあげていくと、バンパーが尻上がりに固定されてしまう。ひと言でいえば不良品なのである。
そのため、今回は、このスペースを埋めるべく楔形状のゴムパーツを自作した。硬めのゴムを削り、このようにバンパー側に接着した。
これらの補修加工によりバンパーはガタつき無く、ばっちり固定できた。
社外品の部品は精度不良の事が多々ある。純正のフロントバンパーの裏がはは錆びていない事を考えると、この社外品バンパーの裏側は防錆処理も不良だと思われる。
この部品のように個人輸入で購入した場合などは返品しようにも、送料が高くつき関税も捨てることになるので難しい。錆なんかは相当後にならないと分からないし・・・。
今回はなんとか使えるようにできたけれども、なるべく社外品は避けた方がいいという教訓にも改めてなった。
W113
そこで、グローブボックスのケースとダッシュボード、ケースと蓋が接する部分に、防振のための起毛フェルトを貼り付けてみた。
これにより、かなり振動音は解消された。
前回グローブボックスの防振処理
時計の所を抑えると、音が出なくなることに遂に気が付いた。時計はグローブボックスの2センチ左にある。
@時計を取り外し、銀メッキのベゼルの角がしっかりと曲げ切れておらず、ダッシュパネルとの当たり面がフラットでなかったので、これをまず全周の爪をしっかり曲げて修正した。
Aそして、ベゼルの裏側がダッシュパネルと接する部分に防振フェルトをOリング状にカットして作成した。
B時計の固定金具が当たるところにも防振フェルトを貼った。
C時計の照明用電球が4W球が入っていたため、規格の2Wのものを注文し入れ替えた。
なぜこのライセンスナンバー周りだけオリジナルの塗装を残したのかは不明
フロント下部のぶつけやすい部分も、車高が高めのためか大きなダメージはなく、曲がりを修正した際にも錆で崩れてしまうようなこともなかった。
マスキングして、バンパーから下の部分をアンダーコートチッピングホワイトで塗装。塗膜が厚く耐久性が期待できそうだ。
オリジナルのフロントバンパーはホワイトのオリジナル防錆塗装の上に錆が浮いてきていた。
バンパーのくすみは、クレンザーで綺麗にしておいた。
常温亜鉛メッキ塗装ローバルシルバーを塗布
ラジエーターやホーン、下回りの錆びているところは、錆を落とし錆チェンジャーで処理し、アンダーコートブラックを塗布した。
ようやく、これで、下から見られても、完璧になった。
35
W113の時代のベンツのヘッドレストの形状は両端が耳のようにとがった独特の形状である。
230SLまではヘッドレストもシートベルトも未装備だったが、250SL以降には装備されるようになった。
これまで、どのW113の写真を見ても耳が上に立っているような状態のものしかなく、私もずっとそうやって使ってきた。しかし、これでは、ヘッドレストが頭からだいぶ後方過ぎて、追突事故の際に役に立たないと思うようになって、ヘッドレストの位置をなんとか前方にずらしてまともに機能するようにできないか、構造を調べてみることにした。
それでわかったことは、このヘッドレストはほぼ90度前方に可倒することができる構造になっていることだった。写真のような位置にヘッドレストを倒すと、耳のようにとがった部分が、事故の際にはしっかりと頭部がヘッドレストからこぼれないようにサイドでサポートする設計デザインという事が分かった。
どのような写真を見ても、右側の席のようなポジションでヘッドレストを使っていることがお馴染みの位置。
左側席のようにヘッドレストを90度可倒すると、後頭部との距離もかなり縮まる。
ヘッドレストの左右に飛び出したウサギの耳のような構造は、上に向いていては何の意味もなさないデザインだが、
可倒することで、左右に頭をヘッドレストからずれないようにする安全のためのデザインという事がわかる。
リアバンパー、特に右側バンパーのマフラーや給油口の近くに点状の錆が浮くようになっていた。
クレ5-56と爪楊枝でなるべく錆だけを取るようにしていたが、取っても取っても、2か月もするとブツブツ錆びが出てくる。
メッキング(4500円、ナカライ社製、アマゾンで購入)というメッキの防錆処理剤があることを知り、試してみることにした。
どれくらい防錆効果が持続するのかは、これから観察することになる。
錆び取り施工前
錆び取り後、メッキング処理後(直後)
その際に、ホテルでトランクルームから荷物を出そうと、トランクを開けると、トランクの上に溜まっていた雨粒がザーッと流れ落ちて、トランクのストリップを乗り越えて大量にトランクルームに入ってしまって荷物が濡れてしまった。
よく見ると、ストリップがボディーに近すぎるために、雨水の排出路である凹部分を塞いでしまっている。
前オーナーが整備に出していた時に、交換されたと思われるトランクストリップは社外品の可能性があり、その精度がいまいちなのかもしれない。
ストリップの耳が凹部分を完全に塞いでいるために、トランクを開けた時に、トランクの上の水が落ちてきてトランク内に流れ込む。
ストリップの耳部分をカットして、凹部分を塞がないようにした。
これにより、トランクに雨水の水滴が沢山ついている状態で開けてもトランク内に入らなくなった!
アルミ製のドアの取り付けのためのねじ穴には、過去の作業でネジが頭が折れた状態で刺さったままになっていた。まず、ドリルで破損したネジを取り除き、ねじタップで作り直す必要があり、思いのほか大変な作業になった。