〜FUEL&EXHAUST〜
FUEL AND EXHAUST SYSTEMS:燃料、排気装置
掲載項目
T.燃料関係
1.燃圧測定
2.コールドスタートバルブ交換
3.燃料ポンプからの燃料漏れ
4.燃料タンクキャップのパッキン交換
5.燃料残量計不良、自然治癒
6.燃料ポンプ・ホース・リレー交換(2017.5-7)
7.燃料インジェクター総交換(2017.6)
8.フュールデスビ修理(2017.7)
9.エアフローメーター空燃比調整(2017/8)
10.フェールデスビ再交換とコールドスタートバルブのライン復旧(2017/11)
11.燃料タンク圧力調整系統の修理(2018/8)
12.燃料タンク、ベントシステム交換(2018/11)
13.エンジンルーム内の燃料ホース交換(2018/12)
14.燃料タンクから燃料ポンプ間の燃料ホース交換(2019/1)
U.排気管系(吸気系を含む)
1.遮熱板のがたによる異音
2.マフラー排気漏れ修理(2014.1)
3.マフラー排気漏れ修理(2019.8)
4.マフラー遮熱板溶接修理(2020/6)
5.マフラーハンガー交換(2020/12)
T.燃料関係
燃料関係は幸い2003年1月走行距離59000Kmでは発生していません。しかしながら、危険なポイントは多数あると雑誌などでは記載がありましたのでその辺の情報を書いておきます。
まず、燃料ポンプという物が壊れやすいということです。これはフォルクスワーゲンでも同じことがいわれている部分で国産車ではまず壊れないと思っていい部分ですので、ドイツ車がいまだ部品のでき不良といわざるを得ないところのひとつです。7万キロあたりで壊れるといわれています。しかも、突然壊れることが多く、部品は非常に高価です。多くの場合で故障の予兆があるという意見もありますが、予兆と言っていもポンプからジーと音がし始めるとやばいという程度で、壊れる前に予防的に交換せよというアドバイスは経済的にかなり無理があるのです。およその部品の値段ですがポンプは二つあり、それぞれが3〜5万円します。工賃はあまりかからないようです。厄介なことにポンプを変える場合は2つ同時にしたほうがいいというのが定説です。1つだけ変えてももう一個に負荷がかかり近い内に壊れてしまうと言われています。
つまり、10万円以上かかってしまう故障ポイントということになります。燃料関係はガソリンが絡むので私(ド素人)は素人には作業することを勧めません。壊れるのを少しでも予防できる方法は燃料フィルターという部品を5万キロごとくらいに交換することくらいです。これによって、燃料が目ずまりすることによる流量抵抗の増加でポンプにかかる負荷が増し、ポンプの寿命が落ちるかもしれないというのを軽減できます。工賃は車検といっしょにやればほとんど取られていないようです。単体で頼んでも4000円程度です。
燃料フィルター |
0024771301 |
2002.6 |
6960 |
1.燃圧測定(2007.01)
少し寒くなってきて20度を下回る外気温となりました。私の190ですが、エンジン始動のクランキングがこれまでであれば1秒程度でしたが、2-3秒程度必要になっています。3回に1回位は今までどおり1秒くらいで始動する事もあります。始動に失敗する事も数回ありました。バッテリーが4年前のものだったのでとりあえず交換してみましたが、電圧は十分出ていて、スターターも勢いよく回っている感じなのですが、やはり始動に改善が見られません。いったん始動してしまえば、加速や高回転での息継ぎなどの他の症状はありません。調子が良かった頃はキュンキュドーンって感じで1秒くらいで現状はキュンキュンキュンキュンキュンキドーンという感じです。
@エンジンの始動時のクランキングが通常の倍はかかる。
A始動時に1秒くらいアイドリングがふらついている。
B15分以内での再始動時には全く正常に始動する。
C1時間エンジン停止後に再始動するときには必ずクランキングが通常の倍は必要になる。
Dエンジンがかかれば、加速やアイドリングには異常は感じない。
燃料アキュムレーターのしまりが不完全になりちびりちびり逆流を許してしまって燃圧が保てないのではないかと。考えて、燃圧を測定してみました。燃圧計はいつもお世話になっているマイスターS氏にお借りして行いました。(感謝です)
3日間始動していない状態で、燃圧計を装着 IGN ON (クランキングはしない状態)での燃圧は2.4Kgでした。 クランキング始動にて燃圧は10.5〜11.0Kgに上昇し、アイドリングが落ち着く頃 には10.0Kgで安定しました。 本日はご機嫌が良いようで、3日ぶりにもかかわらず一発始動しました。 回転数を上げても、わずかに変化するのみでおおむね10.0Kgで安定でした。 エンジン停止後は3.5Kgでした。10分くらいでゆっくりと3.0Kgまで低下しました。 再度、IGN ON (クランキングはしない状態)での燃圧は3.5Kgでした。 以上のことから、IGN ONで3日おいた後では2.4Kg、すぐに再始動かけるときは 3.5Kg程度出ているようです。
これは、意外なことにほとんど正常だということでした。ということになると、コールドスタートバルブが気になって仕方がなかったので、とりあえず電気がきているかどうかを診てみることにしました。コネクターを外し、テスターをつけてエンジンスタートしました。本来であればコールドスタートバルブの配線が外れている状態ですからいつもの様にクランキングが長引くはずでしたがあっけなく一回でかかってしまいました。電圧はクランキング中のみ12Vでていました。本日の気温は22度ですので、コールドスタートバルブが機能せずともかかってしまったようです。電圧はきていたのでコンピューターは大丈夫かと思われました。
結局原因は不明です。ただ、致命的な故障に起因するものではないということが判ったので、少々クランキングが長いだけと割り切れば、あまり神経質に考える事もないようです。
接続はフェールプレッシャーレギュレーターとフェールデスビの配管を外し燃圧計にバイパスを作ります。
3日間始動していない状態で、燃圧計を装着し IGN ON (クランキングはしない状態)での燃圧は2.4Kgでした
クランキング始動にて燃圧は10.5〜11.0Kgに上昇し、アイドリングが落ち着く頃 には10.0Kgで安定しました。
エンジン停止後は3.5Kgでした。10分くらいでゆっくりと3.0Kgまで低下しました。 再度、IGN ON (クランキングはしない状態)での燃圧は3.5Kgでした。
2.コールドスタートバルブ交換(2007.03)
だんだんと始動性の不良がひどくなってきたように感じてきました。
状態
@エンジン停止後10分〜15時間の始動でクランキングがかなり必要になる。一度回り始めた感じでも回転が上がらずにすぐにエンストすることもあり3回くらい始動を繰り返さないとかからない。
A始動してしまえば全く異常は感じない。走行中のアイドリング不調やエンストはない。
Bなぜか、金曜日の夜から月曜の朝まで車を使わずに、月曜に始動するときは全く問題なく一発で始動する。これは例外なく必ず。
自分で色々やってみたところ(まとめ)
Cバッテリー新品交換 今年1月
Dエアフロセンサープレートのクリーニング
E燃圧測定:フェールプレッシャーレギュレーターとフェールデスビ間に燃圧計をつけて測定。
3日間始動していない状態で、IGN-ON(クランキングはしない状態)での燃圧は2.4Kg/cm2。クランキング始動にて燃圧は10.5〜11.0Kgに上昇し、アイドリングが落ち着く頃 には10.0Kgで安定。エンジン停止後は3.5Kg。10分くらいでゆっくりと3.0Kgまで低下。 再度、IGN-ON(クランキングはしない状態)での燃圧は3.5Kg。(1月に計った結果です。)
Fコールドスタートバルブへのクランキング中の通電はOK。コールドスタートバルブ噴射は未確認。
Gコンピューター、OVPリレー(2002年対策品にヤナセで交換)、燃料ポンプリレーの端子清掃。
Hスパークプラグは昨年4月に交換。
結局、故障診断がつけられず、自分では治せそうにないので、ディーラーへ修理を依頼しました。
診断はコールドスタートバルブからの燃料のたれで、新品交換で完治しました。コールドスタートバルブに電気が入っていない状態でもたらたらと、残燃圧で燃料が入り混合気を濃くしていたようです。2日放置後は、それらも気化してどっかへ飛んでいった?ので普通に始動したという感じでしょうか。一番寒いときでも、コールドスタートバルブのコネクターを抜いても一発通常始動していましたので、このパーツはもしかすると無くてもいいのか、とも思います。あ、でも2日放置後にちょうどいい感じの混合比になっていたのかも。なかなか、奥が深いものですね。
スターティングバルブ |
1040700046 |
40005 |
ガスケット |
1171410780 |
168 |
シールリング |
007603008109 |
136 |
工賃 |
|
15960 |
合計(税込み) |
|
56269 |
3.燃料ポンプからの燃料漏れ (2008.11)
ゴルフIIで色々と燃料漏れで苦労したので、もしや190Eも?と突然思いだして自分であちこち目視点検してみました。
燃料ポンプの接続パイプのつなぎ目の銅ワッシャー付近からのじわじわっとした燃料漏れを発見しました。
自分でまし締めして応急処置しようかと思いましたが、銅ワッシャーが万が一変形して漏れが酷くなり最悪の場合自走不能になる事も心配されます。
銅ワッシャーも持っていないので、DIYはやめてディーラーへ。心配したとおり、まし締めでは止まらず、銅ワッシャー交換することに。
その場ですぐにやってくれたので助かりました。
工賃(銅ワッシャー込み) |
5040 |
4.燃料タンクキャップのパッキン交換 2010.7
ガソリンタンクのキャップの裏のパッキンが劣化してヒビだらけになっていたので、交換しておいた。パッキンとしての機能はまだ果たしてはいたが、もしゴムが切れてタンク内に入り込むと厄介なことになるかもしれないからだ。部品はヤナセに電話注文し翌営業日には到着。DIYで容易に交換可能だ。それにしても、ヤナセというディーラー、メルセデスベンツの部品供給体制には改めて脱帽だ。17年も昔の車のパーツがこんなに早く簡単にディーラー経由で入手可能というのは本当に素晴らしいことだ。
シールリング |
140 471 00 79 |
560 |
5.燃料残量計不良、自然治癒 2013.12
@燃料残量計が満タンにしたのにMAXの目盛りまで上がらなくなった
A残量警告灯がついて満タン給油しても40リットルで満タンになった。前は50リットル入っていた。
B燃料残量計が半分くらいの位置で、パタリとゼロになったりする事が1回あった
こういう症状が、ある日突然発生した。計器側の故障の事もあるらしいので、タンク側のコネクターを外し短絡させて、ゲージがMAXにあがるかの点検をしてみたら、それはOKだった。
W201の燃料量測定器はトランクから容易にアクセスできる。
このコネクターをジャンプさせると、満タンになっている時と同じゼロ抵抗値が計器に送られる。そしたら、MAX位置まで上がるので、計器側はOK。
おそらく通勤距離が短くなって2年間、給油は2〜3カ月に1回になり、ガソリンタンク内の残量測定器のワイヤーが空気にさらされる時間が多くなり錆びたせいでフロートが上がりきらなくなったのだろう。
しかし、Aについてはそれでは説明はつかない。残量警告灯は、残量計とは別系統のフロートと下端の接触で点灯する。フロート自体の浮力が弱くなった可能性があり、それだと全ての現象の説明がつく。だから、交換しかないかなーと思っていたところだった。しかし、4か月たって、ガソリンを満タンにしてみたら、なんと!ちゃんと50リットル入り、ゲージもMAXまで上がった!!今後は、余り長期間フロートが定位置にならないように残量が半分程度、月に1度くらいは給油をしていくことで再発予防をしてみたいと思う。
6.燃料ポンプ・ホース・リレー交換(2017.5) フィルター交換(2017.6) ストレーナー清掃(2017.7)
燃料ポンプや燃料タンクからポンプに至るホース類は、新車時のままだった。24年間、11万キロ経過している。
水温が90度以上になると、びりびりという異音も大きくなっているような気もしていた。
アイドリング時に一度エンストが起きた事もあり、トラブルシューティングのため、念のために
ポンプはBOSCHのものが安く入手できることは知っていたが、稀にはずれを引くこともあるらしいので、今回はディーラーに作業を依頼した。
ポンプフィルターは、7千キロ前に交換したばかりだったので、そのまま使用した。
ポンプリレーの交換も勧められたが、純正品(003 545
2005)は5万円もして非常に高いので、自分で中古品の品質が高いとされるStribel社製のリレーを探してDIY交換した。
ポンプリレーが収納されているコンピューター類がある場所と、バッテリーの間には、プラスチックのカバーがあるが、これが破損してバラバラになってきたので、FRPで直しておいた。
修理後受け取り翌日に異音を収録したWMP動画。(リンク)
点検・交換工賃 | 20196 | |
フュエルポンプ | 0020919701 | 42984 |
フュエルホース | 2014703775 | 8251 |
フュエルホース | 2014703975 | 27540 |
シールリング |
007603012102 |
324 |
フュエルポンプリレー(中古) | Stribel 89 8174 000 | 3300 |
フュエルフィルター | 0024774401 | 10508 |
点検・交換工賃 | 4752 | |
ストレーナーシールリング | 022997648 | 550 |
117855 |
異音がポンプ、フィルターを交換しても全くよくならず、ストレーナー清掃により、ようやく燃料ポンプの異音は完全に解消した。ストレーナーが錆で詰まっていたそうだ。写真を撮っておいてくれた。
この作業の後から、給油時にガソリンタンクキャップをあける際に、プシュっという圧力が抜ける現象が復活した。3か月前頃から、この圧が抜ける音がしなくなり、逆に陰圧でキャップが外しにくくなっていた。どういう機序なのかはよくわからないが関係はありそうだ。
3度目にしてやっと原因が判明した。燃料ポンプもフィルターも原因ではなく、燃料タンクの錆による燃料ポンプの吸引抵抗増加で、燃料温度が少し上がっただけで、パーコレーション現象がポンプ内で発生していたのだ。
しかし、燃料ポンプが快調に動くようになると、今度はエンジンの調子が非常に悪くなってしまった。1気筒のプラグが非常にくすぶる様になり、ものすごい振動がエンジンに生じて、縦揺れが激しく、乗っていると気分が悪くなり酔うほど状態に悪化した。ディーラーにはこの件も伝えていたが、エンジンマウントの交換を進められていた。
エンジンのページにも書いたが、エンジン不調の原因究明を進めるうちに、恐らくはフュールデスビが原因であることが判明していた。燃料タンクの状態がこのありさまだと、当然フュールデスビに錆が詰まって故障することは十分考えられた。もしディーラーの勧めの通りに燃料タンク交換(20万円)、エンジンマウント交換(6万円)をしても、一気筒プラグのくすぶりの解決には直接ならない。フュールデスビをディーラーで交換(30万円以上)するとなると、すでに支払った20万円に加えて、60万円かかるため、合計で80万円にもなってしまう。20万円の支出のうちにあきらめた方が賢明だろう。もはやこれまで、と覚悟を決めた。
燃料システム、8.フュールデスビ修理に続く。
7.燃料インジェクター総交換(2017.6)
アイドリング時のエンジン回転数の不安定の原因のひとつに、インジェクターという噴射装置の劣化により、綺麗な燃料噴射がシリンダー内で行われないことが考えられる。
新車時から25年間11万キロ、未交換のインジェクターの点検をディーラーでしてもらうことにした。
しかし、ディーラーではインジェクターの噴射状態を確認する検査装置を廃棄してしまったために、検査はできないということだった。
検査できないのであれば、疑いがある以上は、全て交換するしかない。
幸い、この角目世代のベンツのインジェクターはメーカーでも消耗品として考えているようで、1本当たり1万円程度と、もの凄く高いわけでもない。
交換された古いインジェクターを自分で検査した。水圧を注射器でかけて噴霧状態を確認すると、4本中2本は正常に噴霧せず、線状に噴射していた。
これを見た時に、交換は必要だったと確信した。
噴霧状態を確認したいから古い部品は取っておいてといっておいたにもかかわらず、工場の整備士がどのインジェクターがどの気筒に装着されていたのかを区別せずに取り置きされていたため、担当気筒が分からなくなってしまった。それは非常に重要な情報になるはずだったのに、とても残念だった。
明らかに噴霧状態が不良の二本。線状に噴射されている。
霧状に噴霧され、ほぼ正常に近いと推定される二本。正常だと噴射時にビューという振動音が発生するのも特徴らしい。
しかし、残念ながら、インジェクター交換では、アイドリング時のエンジン回転数の不安定症状は改善しなかった。もっと、大きな原因が隠れているという事が明らかになった。
8.フュールデスビ修理(2017.7)
190Eは1993年式、約25年も前に製造されており、私が所有するようになってからもすでに17年が経過している。ディーラーにも、KEジェトロを扱う設備も整備士もいなくなり、正確に故障個所をつかむことができず、修理に時間も費用も掛かったなの直せなくなってきている。田舎なので、古いベンツを専門的に扱う工場もない。残念ではあるが、ついに、一時抹消を決断した。
色々と調べた結果、フュールデスビの4番気筒の燃料噴射量が過剰というところまで、不調の原因は突き止めていた。
原因特定を確信するために、フュールデスビの4番気筒のパイプ接続口を緩めて、燃料を少しずづリークさせた。これにより、エンジンは振動がなくなり、また、O2センサーの空燃比も正常値になった。これで、フュールデスビが原因というのは間違いなくなった。
しかし、燃料タンクが錆びだらけだったので、そのままフュールデスビをリビルトや新品に交換してもすぐに壊れてしまうだろうと思われた。
そこで、どうせ、廃車(一時抹消)にするなら、フュールデスビの内部がどうなっているのかこの目で確かめてやろう!と思った。
@フュールデスビを外すためには、接続している燃料ライン8本(インジェクターパイプ4つ、コールドスタートバルブパイプ1つ、フュールプレッシャーレギュレーター流入・還流ライン各1つ、燃料タンクへのリターンホース1つ)、EHAガバナー配線を外す。
Aデスビ本体を固定しているトルクスネジ3つを外す。トルクスネジのうち1つはフュールプレッシャーレギュレーターへの還流ラインの接続中継部品を外すと下に隠れている。
Bフュールプレッシャーレギュレーターへの還流ラインの接続中継部品。内部が錆び腐食しているため超音波洗浄した。
C摘出したフュールデスビ。取り外してみると思いのほか小さい。これが、ベンツの燃料噴射装置の心臓部分である。
Dフュールデスビを分解する前に、プランジャーの部分を同じ位置に戻せるようにノギスで深さを精密に測定記録しておく。
組み立て時に、これが狂うと、アジャスターで調整しないといけなくなる。
特別な工具はなくとも、普通のセット工具とトルクスセットがあれば、プランジャユニット止めているナットを外し、4つのトルクスネジを外すとデスビは分解できる。
E遂に分解。懸念していたダイアフラムというゴムシートに汚れや破れはなかった。
プランジャーのフィルターやスリット部分にゴミも錆びも全くなかった。
プランジャーユニットの、スリット部分のOリングはかなり硬化していて、取り外した際によじれた形のまま復元ができないほど弾力性がなくなっていた。
F4番気筒のアッパーチャンバーにだけ、白いカス(固い)のようなものがついていた。しかし、懸念していた錆の流入は全くなかった。
Gスプリングや白い丸いプレートにも異常はなかった。
そこで、なぜ4番気筒にだけガソリンが多く供給されたのか、考えてみた。
おそらく、4番気筒のスリット部分のOリングが劣化して、アッパーチャンバーに入ってはならない、プランジャユニットの外側を流れるガソリンが流入したのだろう。
分解してみて、内部にOリング以外の部品の損傷や錆がないことがわかり、もしかしたら、これは直せるかもしれないと思った。
Hホームセンターにほぼ同径、同厚みの耐油性Oリングがあり、それを装着して復元してみた。購入したOリングは、株式会社 八幡ねじ、サイズP-8、厚み1.9mm、内径7.8mm、材質NBRゴム。2つ入りで200円。
Oリングをプランジャースリット部分とアッパーチャンバーの間に装着するにあたっては、アッパーチャンバー側にはCRE556などを薄く塗って滑りをよくしておかないと、かなり狭い空間に新品のOリングを4つ付けて適切に挿入するのは困難である。
もしこの際に、無理に押し込んでしまうと、Oリングは鋭いプランジャースリット部分のエッジに挟まり簡単に傷ついてしまう。
もしそうなってしまっても、見ることもできない空間に押し込まれて起こる損傷のために、デスビをエアフロに装着してテストするまで失敗には気か付かない。
私は、一度目は失敗していた。二度目の再組み立てでは、慎重なうえにも慎重にゆっくり均等に爪楊枝で少しづつOリングがしっかり入るように補助しながら行った。
Iエアフローユニットのプランジャーと接するベアリング部分の損傷もないことを、装着前に確認した。
J装着して、インジェクターにつながる4つ以外を配管。燃料ポンプを作動させて、燃料が出てこないことを確認する。
エアフローを押していないのに、燃料が出てくるようだとスリット周囲のOリングが上手くはまっておらず、再組み立てを要する。
KアクセサリーONにしてポンプを作動させた後、エアフローを下げて、プランジャーを上げると、プランジャー内部のガソリンがスリットを通じて各インジェクター側に入ってくる。
アクセサリーONだけでは数秒でポンプが停まってしまうので、何度かアクセサリーON、OFF、エアフロー下げを繰り返し、エアー抜きを慎重に行い、4気筒ともにガソリンが出てくるようにする。
Lエアー抜きができたら、少しだけエアフローを下げたまま、アクセサリーONにしてみると、すうっとガソリンが上がってくる。このとき、4気筒とも同じスピードでガソリンが上がってきたら、正常である。ビデオ撮影しておくと、各気筒の上昇スピードが均等かどうか確認がしやすい。
Mインジェクターパイプを戻して、エンジンをかけてみる。すべての作業が適切に行えていれば、エンジンは動く。
以上の手順で、フュールデスビを修理してみた結果、私のエンジンは、非常に滑らかに動き始め、それまでのひどい振動は全くなくなっていた。
X11コネクターのO2センサーによる空燃比モニター値は、修理前が10Vだったのが、修理後は6.8V(正常値)と大幅に改善された。
フューエルデスビは、Oリングさえ入手できれば、どこでも購入可能な最低限の工具だけで、消耗品であるOリングを交換し修理可能であると感じた。
また、あれほどガソリンタンクが錆びに侵されていたにもかかわらず、デスビ内部は汚れはなかった事も驚きだった。
これは、燃料タンク内のストレーナー、燃料ポンプフィルターのろ過性能が高いためだと思われる。
そして、デスビ内部のプランジャー外筒にも、肝心かなめのアッパーチャンバーに入る前にも細かいフィルターがある。これにゴミが引っかかると、エンジンをオフにしたときに、陰圧が無くなり下方に落ちて、次に始動した時には、ほとんどはプレッシャーレギュレーター還流ラインに飛んでいき、そこから、プレッシャーレギュレーター、余剰燃料としてガソリンタンクに戻っていく仕組みになっていて、自動洗浄システムを備えているように思われた。
この時代のベンツが不純物の多いガソリンしか入手できない途上国や僻地でも、メンテナンス可能なように設計されているものだと、改めて感動した。
このクルマは本当に素晴らしい。
ディーラーでも原因不明で修理することができず、廃車にするところだったが、思い切って自分でデスビをあけてみて、とても良かった。
調子は完全によくなり、今までにない静寂と振動の少なさを堪能している。(2017年7月末日)
ベンツW201のアイドリング不調原因究明〜フューエルデスビ交換、完治まで(動画)
9.エアフローメーター空燃比調整(2017/8)
フェールデスビの修理によって、完璧な状態を取り戻したと思われた190Eだったが、数日したころから、後退時(バック)のエンジン振動が大きくなっていることに気がついた。フェールデスビのほうでまたリークが再発したのかと思い、またどこかの気筒で燃焼不良が生じていないかプラグを点検したが、プラグの焼けは4つとも、素晴らしきつね色でほっとした。
暖気後、水温80度でのX11コネクターのO2センサーによる空燃比モニター値は6.2〜6.8Vだった。8月になり気温が上昇したことと関係があるのかもしれない。フェールデスビの修理の際に、プランジャーの押し出し量をノギスで精密に再現していたので、エアフロー側の調整なしでポン付けで上手くいっていたように思われていたが、やはり、少し調整が必要なのかもしれない。エアフロー側の調整は0.1oレベルで必要とされているため、ノギスの測定精度とほぼ同じだから、プランジャーの押し出し量を精密に再現することで、かなり近いところまでは合ってはいるのだろう。
エアフローメータについている空燃比調整のためのアジャストスクリュは3ミリのヘックス(6角)と普通のテスターがあれば、おおよその所までは可能である。
私の持っている安価なテスターにはHzモードしかなく、DUTYモードというのがついていないから、KEジェトロの調整マニュアルに記載されているデューティサイクル%を算出はしてくれない。しかし、空燃比A/F%は下記の単純な計算でO2センサーによる空燃比モニターの電圧値から求めることができる。
Duty Cycle%=(1-(Vpin3/Vpin6))*100%
Vpin3はX11コネクターの3番にテスターのプラス、2番にマイナスを挿入して得られる電圧値。
Vpin6はX11コネクターの6番にテスターのプラス、2番にマイナスを挿入して得られる電圧値。
エンジン回転数によって、それぞれの数値は変化するが、Vpin6は私のクルマではキーOFFで12.72V、アクセサリーONで12.32V、エンジンが回っている状態ではVpin6は固定値(13.85V)だったので、Vpin3を上記公式に入れて計算すれば、回転中のデューティサイクル%を容易に求めることができた。
アジャストスクリューの調整は、非常に難しく、上記公式をもとにして、正常値とされる6.8V(50%)をあてずっぽうにやっても中々うまくいかなかった。詳細なマニュアルを基に調整する必要を感じた。詳細なアジャストスクリュー調整マニュアルは、日本語のものは無く、海外のネットで探した。以下にそれを翻訳したものを記載する。プリントアウトして参照しやすいように英語原本A(簡易)とB(詳細、KEジェトロ全般共通)及び日本語訳(私が翻訳し、190E2.0のVp6実測値を基にVp3の測定だけで分かるように追記修正した。原本Aを基にBと異なる部分を追記した。)のワードファイルもリンク先からダウンロードできるようにした。
英語マニュアル簡易版
英語マニュアル詳細版(http://www.landiss.com/mixture.htm)
日本語翻訳改変マニュアル
1.エアクリーナーを取り外し、フェンダーのX11診断ソケットのカバーを外します。
2.DUTYモードにテスターメーターを設定し、赤いプローブを#3穴に、黒いプローブを診断ソケットの#2穴に入れます。(テスターにDUTYモードがない場合は電圧測定モードにする。)
3.キーを回しアクセサリーオンにしますが、始動はしないでください。70%(=3.8V)を読みます。
4.エンジンを始動します。デューティサイクルは、酸素センサが暖まるまで50%固定(190Eでは7V)になります。暖気運転中で、電子装置(EHA)が動作している場合は30%(=9.6V)またはそれ以下(9.6V以上)になります。車をアイドリング状態にして水温80℃まで加熱します。
5.コンピュータが空燃比を制御しているときは、50%以外の値が読み取られ、常に変化します。この時点で、3mmの六角レンチを使用して、燃料ディストリビューターで機械的な燃料混合物を調整することができます。
Allenを挿入し、次にゆっくり慎重に押して、キーをネジに合わせます。強くは押さないでください。マスフローセンサーフラップを押し下げて燃料を追加します。
<六角レンチがはまるネジはバネで浮いていて、少し押すと下がり、下にある本ネジの頭にハマります。押しすぎると、本ネジが回転されずとも下方に押し出されて、エアフローフラップが下がり数値が急変したり、エンストします。軽く、押して、すこしだけ回してみて、本ネジと噛み合う感じになるようにします。嚙み合うと、わずかな力ではびくとも回転しないくらい固いです。スカスカに回るようだと、まだかみ合っていません。>
6.時計回りはよりリッチで、反時計回りはリーン、わずかに回すだけです。
<結構固いです。微調整の段階になると、ネジが僅かに回せる最小限の動きでも、行きすぎます。機械式時計の緩急針の調整並みに難しいです。回せたのかどうかわからないくらいの超微小加減での調整になります。この調整は触らない方がいい、専門家に任せた方がいい、というのは本当です。>
7. Allenをゆっくり回して圧力を解放し、次に読みがどこに行くかを少し調べます。アイドル時には、変更が表示されるまでに10秒かかります。逃げた場合、正しい読み込みができません。
8. 50%(6.8V)のデューティサイクルに近い値になるまで、1/16回転または分刻みで、少しづつ調整します。これにより、EHAの電流を0に近づけ、適切な燃料混合制御が可能になります。
9.50%のデューティ・サイクルを得ることができない場合は、O2センサー不良または接続されていません(コネクターは、助手席の前部座席の前の床マットの下にあります)。O2 センサーを交換しても、50%に設定することはできない場合は、他の何かに問題があります。
10.スロットルを開けたときに、一時リッチ(低いデューティサイクル%、V上昇)になって、すぐに50%(190Eでは6.8V=56%)に戻るはずです。反対の場合は、おそらくエアフローポテンショメータ不良で、コンピュータがスロットルを開けたことを知らされていません。
11.あなたの車は45-55%(7.6V〜6.2V)程度になるはずです。今度は回転数を2500rpm程度まで上げてください。アイドル数の%よりも10%低く(+1V)なるはずです。そうでない場合は、EHAを再調整する必要があります。
<10〜13の項については、もう一つの英語マニュアルBでは、2500rpmで、アイドル数デューティサイクル%の上下10%以内であれば正常と書いてあります。私のクルマでは、7%アップでしたから、Bの方が正しいと思います。>
12. EHAは、燃料分配器の側面にある小さなブラックボックスです。中央には取り外しが必要なネジがあり、2mmのアレンキーが必要です。反時計回りはリーン、時計回りはリッチです。
13.2500rpmで25%ならば反時計回りに回して(リーンにするために)、2500rpmで70%ならば時計回りに回してください(リッチにするために)。非常に僅かな調整しか要しません。それは1/8
回転刻みづつにしてください。
アイドル時に45%〜50%(7.6〜6.8V)、2500rpmで38%〜40%(=8V)に設定されています。
14.正しく調整できれば、あなたの車はあなたが信じられないほど素晴らしくなります。数値があなたのものと一致しないようなら、あなたはそれを調整する必要があります。
以上のマニュアルを翻訳作成して十分理解して、数日調整に挑んだ結果、下記値にまでもっていくことができて、マニュアルの規定数値内に収まった。その結果、エンジン回転数は、非常に安定した。
状況 | Vp3 min | Vp3 max | Vp6 | AF%min | AF%max |
OFF | 0 | 0 | 12.72 | 100 | 100 |
ACC ON | 3.8 | 3.8 | 12.32 | 69.2 | 69.2 |
Idle | 6.8 | 7.2 | 13.9 | 51.1 | 48.2 |
1500 | 5.3 | 5.8 | 13.85 | 61.7 | 58.1 |
2500 | 5.3 | 5.8 | 13.85 | 61.7 | 58.1 |
10.フェールデスビ再交換とコールドスタートバルブのライン復旧(2017/11)
<フェールデスビ再交換>
自分で分解してOリング交換、内部清掃をおこなったフェールデスビを再装着して、さらにポテンショメーターを交換しし、最終調整後は、暫くは調子が良かった。
しかし、ひと月半が過ぎたころから、再び、停止状態から発進する際の僅かな振動を感じるようになっていた。
空燃比モニターのためにX11コネクターの電圧を確認すると、11Vで、空燃比は非常に濃い状態になっていた。
点火プラグを外して点検すると、黒くすす汚れていて、くすんでいた。
そのため、フェールデスビの中古を入手して交換した。
フェールデスビの交換により、空燃比の数値は正常になり、停止状態から発進する際の僅かな振動も治った。
<コールドスタートバルブのライン復旧>
当初、エンジン不調について、修理を依頼していた2017年5月〜7月頃に、始動性不良の原因として、コールドスタートバルブからのリークが疑われた。
整備士の勧めで、沖縄県では冬も温暖なためにコールドスタートバルブは特に機能せずとも始動に影響ないため、このラインをつぶすことで始動性が良くなったという説明を受け、ライン配管を物理的につぶす処置をされていた。この時の作業費用として9,500円だった。しかし、本当にコールドスタートバルブからリークしているかどうかの単体でのテストは行っていなかった。
とりあえず、症状としてはその処置により確かに一時的に始動性は改善したようだった。
しかし、その後、そのディーラーでの修理を断念し、自分で調べていくうちに、フェールデスビのOリング不良によりインジェクターにキーオン状態で燃料が分配されてしまっていることが判明した。余計なインジェクターへの燃料供給に、コールドスタートバルブの適正な補助が加わり、燃料過多となり始動性が不良だったので、コールドスタートバルブのラインを殺すことで改善したと考えられる。
フェールデスビを交換後、この不適切な燃料供給が無くなると、エンジン始動性はまた悪くなってしまった。
寒くなってきてからは、ギュ、ギュン、ギュン、ギュン、ギュ、ギュ、ギ、ボーンという感じで3秒まではかからないが、明らかにかかりにくい。
フェールデスビが正常の状態では、始動時のシステムの作動手順は、
@スターターが回り、
Aエンジンシリンダーが動き、空気を吸い込む力が生じ、
Bその力で、エアーフロープレートが動き、
Cそれでやっとフェールデスビのプランジャーが押されて、燃料がインジェクターに供給される。
コールドスタートバルブは、@の段階で、ECUが水温や気温から判断した最適な分量(噴射時間)で吸気マニュホールドに燃料を直接噴射して、エンジンの初爆を促す。
コールドスタートバルブの噴射が起こる条件は、整備士の間でも諸説あるようだが、15度以下という人もあれば、KEジェトロシステムでは水温36度以下で作動すると、BOSCHのKE整備マニュアルには載っているという情報もあった。
私は、おそらく後者の説の方が理にかなっていると思う。
始動時にはアイドルエアバルブが開いている(暖かくても最低40%以上、寒ければ寒い程、最大で80%まで)ために、Aによって生じる吸気する力は、Bを動かす吸引力とアイドルエアバルブのバイパス通路とに分散されて、減少してしまう。
また、寒くなればなるほど、エアバルブが開放されて、Bの力は減少して、Cの燃料供給量は少なくなるものとなると考えられる。
Cについても、始動時の、エアーフロープレートの動きを眺めているえばわかることだが、プレートは初爆すまでのクランキング時には、不安定に揺れているため、すっと初爆に十分な燃料が安定してインジェクターから綺麗に出ているとは思えない。
KEシステムのコールドスタートバルブとエアーバルブは、フェールデスビの機械式制御だけでは困難だった様々な気温下での変化に対応する初爆に要する燃料量と、暖気時のアイドルアップのための燃料量と、低燃費のためのアイドリング中のぎりぎりの燃料供給量を両立させるために非常に重要な役割を担っているようだ。
そう考えて、意を決し、殺されていたコールドスタートバルブを復旧させることにした。ラインは、プライヤーのようなもので完全につぶされていて、元のものを何とかして開通させることは不可能だったので、このラインをドイツに手配した。約3週間では届き、交換した。
綺麗な銀色に輝くラインが、ドイツから取り寄せした新品の燃料ライン。
翌日、一晩エンジンをしっかり冷やしてみないと、寒冷時の始動性は分からないし、もし、コールドスタートバルブからのリークがあれば、さらに悪化する可能性もある。
翌日、ドキドキしながら、キーをひねると、キュ、ボーーーン!一瞬で始動した!!やった!
因みに、部品代は7000円。ラインを殺すのに請求された費用9800円・・・・。
機械の修理は、きちんと理屈で考えて、きちんとテスト点検してやらなければ、壊れていないところを費用をかけて壊し、壊れているところを放置することになるのである。
11.燃料タンク圧力調整系統の修理(2018/8)
2017年の大修理から早一年が経過した2018年8月、燃料タンク内の燃料フィルターにごってり溜まっていた錆の原因が判明する奇跡が起きた。
190Eの調子は、2017年の大修理以後、非常によく、燃費は一般道でリッター8Km、高速道路で12Kmに達するようになっていた。
しかし、1時間程度連続走行中、燃料タンク残量半分以下の条件で、ガソリンタンクがボコッ!っと大きな音がして変形?している音が聞こえた。
その音が聞こえた後、10分後位に、また同じくらい大きなボコッ!っという音がした。
それで、燃料タンクの圧力調整がうまくいっていないと考え、システムを勉強し、点検することにした。
<燃料タンクの圧力は、上図のようなシステムで保たれている。>
@温度上昇などで燃料タンクの圧力が高くなった場合は、
A7番のフエールトラップでガソリン気化ガスを通して、8番のパイプを通り、
Bガソリンタンク外(直下)の2番のブリーザーバルブに陽圧が伝わる。
Cブリーザーバルブは、30〜50mbar以上の圧力に達すると、3番のチャコールキャニスターに気化ガスを導通する。
Dチャコールキャニスターに流入した気化ガスは、活性炭に吸着される。
Eエンジン温度が50度に達すると、サーモスタット付近にある50度サーモバルブが開く。
F50度サーモバルブが開くと、パージバルブに陰圧が生じ、パージバルブが作動し、チャコールキャニスターにインテークマニホールドからの吸引圧が生じる。
Gチャコールキャニスターの細い方のパイプから活性炭に吸着されたガソリンと湿気が吸引され、気化して、インテークマニホールドに運ばれる。
H新鮮な外気が4番のダイアフラグを介し、チャコールキャニスターの太い方のパイプを通り、チャコールキャニスターに入り、インテークマニホールドから生じる吸引圧力(陰圧)を相殺する。
I温度低下やガソリン消費で燃料タンクの圧力が低くなった場合は、
J2番のブリーザーバルブに陰圧が伝わり、1-16mbar以下に達すると、チャコールキャニスター側から燃料タンク側に導通する。
K新鮮な外気が4番のダイアフラグを介し、チャコールキャニスターの太い方のパイプを通り、チャコールキャニスターに入る。
L外気の湿度はチャコールキャニスター内の活性炭に吸着され、湿度が取り除かれた空気が3−2番間のパイプを通って燃料タンクに吸引される。
なぜ、こんなシステムをわざわざ構築しているかというと、環境問題対策のためである。
最低限度であれば、2番のブリーザーバルブで直接外気に放出、吸入をやればいいのである。
実際、環境問題対策規制の緩い国用にそのような純正パーツ(2014760232)があった。
これに置き換えてしまえば、沢山の部品が不要となる。が、厳密には、日本では車検が通らなくなってしまう。
車検でそこまできちんと見ている検査員がいるとは到底思えないけれどもね。
また、ダイレクト吸排気にすると、湿度の高い日本だと、外気がダイレクトに燃料タンクに入り込むために燃料タンク内の結露が多くなるかもしれない。
このシステムをしっかり理解したうえで、我が190Eを点検すると、3−2番間のパイプに異常発見。
左前輪のホイールハウス内カバーを取り外し、チャコールキャニスターを点検すると、土に埋もれたパイプに大きな穴と錆を発見。
この発見の瞬間、昨年ディーラーで指摘された燃料タンク内フィルターに積もった錆の原因が理解できた。
ディーラーでは、あまり乗っていないから燃料タンク自体が錆びたと説明され、タンク交換と言われていた。
しかし、走行距離は少ない物の、ほとんど毎日、通勤に使っていたし、燃料も少なくとも3か月に一度は満タンにしていたので、不可思議だったのである。
パイプに穴が開いた原因は、190Eに特有の構造的な狭さにあるようだ。
フロントガラスの両端下端にある排水口は、ホイールハウスカバーの上に注がれる設計になっている。
上記写真のアップの部分に注ぎ込まれる泥や埃が、溜まってしまい、僅か数ミリしかクリアランスのない位置を通るパイプに積もってしまっていた。
泥水に埋没したパイプは外部から浸食され穴が開いたのだろう。
これにより、燃料タンク圧が高い時にはパイプ内に入り込んだ泥水の抵抗で上手く圧を下げることができなくなり、
燃料タンク圧が低い時にはタンク内に泥水を吸い込んでいたのだろう。
泥水がパイプラインのすべてに入り込み、パイプ内に錆を発生させ、それらがすべて、燃料タンク内に吸引されてく。
大変に恐ろしいことである。
くじけずに、システムの他の部分の点検を行っていく。
<チャコールキャニスターの点検>
チャコールキャニスターには3本のパイプが接続されている。
ひとつは、タンク方向。細い方がパージバルブ。太い方がダイアフラグム。
この3か所の接続部分で、それぞれ、相互に抵抗なく通気するのが正常。
点検の結果、チャコールキャニスターには問題なさそうだ。
<4番のダイアフラグムの点検>
これにつながる太いホースを通気し、抵抗なく外気の吸入、排出ができることを確認。
点検の結果、ダイアフラグムには問題なさそうだ。
<パージバルブの点検>
エンジンオフで、これにつながる細いホースを通気し、吸入、排出ができないことを確認。
エンジンオン、水温50度以上で、回転数上昇に比例して吸入圧が生じることを確認。
点検の結果、パージバルブには問題なさそうだ。
<ブリーザーバルブの点検>
ブリーザーバルブは燃料タンク直下に存在する。
白い部品がブリーザーバルブである。上が燃料タンク。右横のホースがキャニスターに向かう。
ブリーザーバルブのすぐ左に見えるのは、燃料のリターンホース。
離れて左に見えるのが、昨年ディーラーで新品交換した燃料ポンプへ向かうホース。
ブリーザーバルブとリターンホースを留めているワンタッチ式のホースクリップは、錆でボロボロで、一部は欠損して機能を果たさなくなっていた。
少し触るだけで、ホースクリップはバラバラになり崩壊脱落した。
今回、点検して気がついて良かった。
というか、一年前にディーラーではこの辺りを三回修理しているのであるが、気がつかなかったのだろうか?
見て見ぬふりだとしたら、リターンホースが外れた場合に生じる危険性を考えると、整備士失格というより人間失格だろう。
もし、気がつかなかったとしても、やはり整備士失格ではないだろうか・・・
取り外したブリーザーバルブ。部品番号は201
476 01 32。
内部はたまりにたまった錆が洗う度に出てきた。超音波洗浄機も使用し、徹底的に内部の錆出しを行った。
この仕様説明書によると、
ブリーザーバルブは、30〜50mbar以上の圧力に達すると、3番のチャコールキャニスターに気化ガスを導通する。
1-16mbar以下に達すると、チャコールキャニスター側から燃料タンク側に導通する。
30mbar = 305mmH20 = 30.5
cmH20である。
バルブのストレート側に管をつけて、水柱として、水が何センチ入ったら下に落ちるかをテストした。
25センチ水柱程度で、徐々に開放し、30センチ以上ではさっと落ちることが確認できた。
逆に、L字側からは、ほとんど抵抗なく通水する事が確認できた。
多少、陽圧時のチェックバルブ性能は低下しているかもしれないが、バルブ外へのリークもなく、ほぼ仕様どうりの性能はありそうだ。
<燃料タンク内のパイプの詰まり>
細さ1ミリくらいの固いナイロンの管を差し込み、パイプの詰まりがないか確認した。
かなり奥まで、わずかな抵抗のみで挿入することができた。
ガスタンクキャップを外し、コンプレッサーで、ブリーザーバルブへの接続ホース側からタンク内に空気を送るとスムーズに空気は入っていった。
運がよかった。ここも大丈夫そうだ。
<ブリーザーバルブからチャコールキャニスターへのホース>
チャコールキャニスター側から固いナイロンの管を挿入するがすぐに止まってしまう。内部で詰まっているようだ。
そこで、圧縮空気で開通させる作戦をとるために、穴をふさぐために、ガソリンホースを上の写真のようにいれて、タイラップで固定した。
人間の吹く息の圧力では非常に抵抗が強く、わずかしか空気が通らなかった。
コンプレッサーを使用し、徐々に圧力を上げていくと、徐々に通るようになっていった。
しかし、エアーだけでは、十分に錆を流しきれていないようで、通りはいまいちである。
青いホースは、このパイプ付近にフロントガラス端の排水口からの水が来ないように、私が付け加えたバイパスホースである。
この下にも、ちゃんと排水用の穴があるため、特に問題はない。
そこで、ブリーザーバルブ側にホースをつけて、廃液を回収できるように準備した。
この状態にして、チャコールキャニスター側から、水をホースで圧送すると、大量の錆が排出されてきた。
ひとかけらの錆が出なくなくなるまで、十分にすすいだ後、クレ5-56を大量に注入し、水を圧送。
すると、また錆が廃液に出てくる。
水と、5-56注入を二回繰り返すと、錆が完全に廃液に出なくなった。
その結果、何の抵抗もなく、空気が通るように改善していた。
仕上げは、十分な水のすすぎを行い、エアーで乾燥させた後、500ccの高純度のエタノールを注ぎ、脱水処理をして、エアーで乾燥させ終了。
ホースバンドは、全てステンレス製のホースバンドと交換した。
作業は面倒だが、か細く、弱かった純正のホースクリップではなく、アストロプロダクツ製のステンレス製のホースバンド(中と小)を使用した。
洗浄後に、穴の開いているパイプの補修をしっかりしておいた。
耐ガソリン性のある3Mの強固なウェザーストリップ固定接着剤で気密性を確保し、穴の両端をステンレスバンドでしっかり固定し、かなりの圧縮エアーで圧をかけても漏れないようにしておいた。
処置後は、ガソリンタンクから大きな変形の音はしなくなった。
このガソリンタンクの内圧調整システムが詰まってしまって機能しなくなると、燃料消費でタンクに異常な陰圧状態が続き、上記画像のように大きくタンクが変形してしまう事があるようだ。変形し、破損した結果、ガソリンが漏れて炎上事故が生じることもあるらしい。
このパージ(蒸発)ガス処理システムが義務化される以前のクルマでは、燃料キャップで、圧力を逃がしたり、陰圧時には吸ったりする仕組みだったようだ。
パージ(蒸発)ガス処理システムのクルマでは、ガスキャップは陰圧面では完全密封型になっているので、システムの機能は陰圧調整では唯一であり極めて重要だ。
私のクルマの場合は、細いながらも辛うじて通気していたようで、陰圧がかなり高まると、パイプ内の詰まりに打ち勝って、錆とパイプ内の水ごと、タンク内に吸い込んでいたと推測される。それで、タンクが元に戻る音が暫くすると聞こえていたのだろう。
KEジェトロのベンツは、高い圧力を燃料に加えるために、このタンク内の陰圧は相当なものになる。
タンク内が、かなり陰圧になっていたとしても、燃料ポンプの吐出力が強いために、燃圧の低下までには至らないようで、走行性能上は、異常を感じることはできなかった。
この処置後は、ガソリン残量が1/4以下の時に感じていたアイドリングの微細な上下が解消され、安定するようになった。
また、給油時にガスキャップを開ける際に、陰圧や過剰な陽圧がかかっていることも無くなっている。
12.燃料タンク、ベントシステム交換(2018/11 118,500Km)
2018年8月に前項目に書いたように、燃料タンクの圧力調整回路に問題があったため、修理した。
その2か月に、ガソリン臭がトランクルームに広がり始めた。
取りあえず、定番の燃料ゲージのOリングを交換してもダメだった。
燃料タンクの注ぎ口周りの継ぎ目からのリークも考えて耐ガソリン性のあるエポキシ樹脂でカバーしてみたがダメ。
燃料タンクは、外さずに見える場所には、ガソリンが漏れている形跡や、破損は見えなかった。
前項目で作業したタンク下のホース類からの漏れも皆無。
こうなると、燃料タンクを外して、後部座席側の見えない部分からのガソリン漏れしか残っていない。
ガソリン臭は、かなりの強さになりDIYでの点検修理は危険と判断し、整備工場に依頼した。
結果、やはり燃料タンクの変形による亀裂が後部座席側面で生じており、そこからガソリンが漏れていた。
前項目で懸念した燃料タンクの変形破損は既に起きていたようだ。
圧力調整回路を修理するまでは、陰圧状態が多かったために、ガソリンはあまり漏れてこなかったのかもしれない。
取り外した燃料タンクは変形していた。
亀裂が生じて、ガソリンが漏れている場所。
燃料タンク
タンク内フューエルフィルター
タンクの下のゴムパッキン(排気ガス等がトランクに侵入するのを防ぐ)
キャニスターラインパイプ
ベントバルブ
ベントバルブ接続ホース
燃料リターンホース
燃料ゲージシールリング
これらは、全て新品純正部品が入手可能だったため交換した。
燃料タンクはドイツ本国からのバックオーダー取り寄せとなり1か月間要した。
キャニスターラインパイプは3メートル長のパーツで、部品代は高いと思っていたが、部品代は7千円しかしなかった。
前項目で応急処置した手間を考えると、さっさと新品に交換しておけばよかった。
要したコストは、新品タンクは13.5万円、工賃3.5万円、その他で合計20万円だった。
ベンツ190E(W201)の燃料タンク破損原因究明〜パージシステム修理(動画)
キャニスターバルブ 2014760132
燃料漏れ点検整備
31000
燃料タンク
2014704201
135108
燃料タンクフィルター
2014700506
3445
ゴムブーツ
2014710581
2505
2991
キャニスターラインパイプ
6879
フューエルホース(低圧4か所)
2400
ゲージシールリング
0229970748
594
ゲージシールリング
0029970848
756
消費税
14846
合計
200423
13.エンジンルーム内の燃料ホース交換(2018/12)
190Eの燃料ゴムホースは、エンジンルーム内に3か所あり、これまで未交換だった。
製造から25年もたっていることを考えると、いつ亀裂を生じてエンジンルーム内にガソリンをまき散らすかわからない。
そうなれば、おそらくエンジンルーム内で火災が発生し、このクルマは終わりだろう。
もしかしたら、乗っている乗員も大怪我をしたり死んでしまうかもしれない。
燃料タンクを新調したこの機会に、気になっていたこの燃料ホースを交換することにした。
@フューエルクーラーシステム〜燃料タンクリターン回路
Aフューエルデスビ出力・プレッシャーレギュレーター〜フューエルクーラーシステム
B燃料タンク・ポンプ側〜フューエルデスビ入力
@とAが純正部品供給終了でヤナセルート、その他部品商ルートでも社外品も含め入手不可とされた。
しかし、部品商の4リーブスの廣澤氏により、デッドストック品が外国にあり取り寄せて使用できるかもしれないという連絡をもらった。
到着まで1か月くらい待って、部品をチェックしたところ、使用できそうという事で販売してもらえた。
高圧がかかるBは、ヤナセルートで在庫有で入手できた。
これらは、どうしても部品が手に入らなければ、汎用ホースを金属部分だけ現品を利用して交換すれば良いだろう。
特に、低圧で燃料タンクに戻るだけの@とAはそれでも特段危険ではなさそうだ。
高圧がかかるBだけは部品供給しているところが、ベンツらしい粋なところなのかもしれない。
部品代は@1730円、A2150円、B15841円と高くなかった。Bだけ整備工場で燃料タンク交換時にやってもらい、他はDIY交換。
交換した古いゴムホースを無理やり捻じ曲げたり折ったり試してみたが、全く割れたり亀裂が入ることはなかった。
この純正ホースの耐久性は、尋常でないことを知った。
フューエルホース(エンジン側高圧) | 不明 | 15841 |
上記交換工賃 | 3240 | |
フューエルホース | 2014703675 | 1730 |
フューエルホース | 2014703575 | 2150 |
送料 |
|
1260 |
合計 | 24221 |
14.燃料タンクから燃料ポンプ間の燃料ホース交換(2019/1)
昨年の燃料タンク交換作業時に、燃料タンクから燃料ポンプ間の燃料ホースの金属部分が破損し、僅かな燃料漏れが生じたと報告を受けた。
そのホースは、国内も海外にも部品供給停止で入手不可だったため、金属パテを用いた応急修繕が行われた。
赤丸の部品(2014703875)が入手不可。
金属部分に亀裂が生じてがガソリンが漏れていたため金属パテ(デポコン)で補修された。
しかし、工場担当者は、このパテ補修はどの程度持つかは保証できないという事だった。
そこで、自分で色々部品を探してみると、同時代のSクラスW126の燃料ホース(1264701675)がゴムホース部分の長さが短いだけで、タンク側の金属部分は使用できそうだという事に気がついた。
*燃料ホースが接続するタンク側フィルターストレーナ(2014700506)はSクラスと190Eは同品番である。
*画像上も、ほとんど同じ形状のように見えた。
それで、W126の燃料ホースを取り寄せ、ホース部分のカシメを外し、類似する径の燃料ホースをホースバンドで留めて作成した。
結果はバッチリ!!
新車装着時から未交換のゴムホース部分も交換できて、これでようやく燃料ホースが全て交換できた!
本来なら、昨年ディーラーで燃料ポンプ関係のホース交換をすべて依頼してやってもらったはずだったが、この部品は供給無しのために何も言わずに無視したようだ。酷すぎるだろ!オーナーは全て交換したと思っているのに、もしこの燃料ホースが破れて車両火災になって死んだらどう責任を取るつもりだろうか?この件が判明して、ヤナセに整備を依頼するのはやめた。
フューエルホース | 1264701675 | 6480 |
ホース、バンド | 1653 | |
交換工賃 | 6480 | |
合計 | 14613 |
U.排気管系(吸気系を含む)
マフラーがさびて排気が漏れたり色々あるようですが、メルセデスのマフラーは純正でステンレスマフラーだからさびにくいというのを何かで読んで感心したことがあります。本当かどうか不明です。私の車はまだ漏れてません。経験的にですが、マフラーは漏れたら交換したほうが早いです。以前、クラウンでホルツの排気穴をパテで埋める物も使ったことがあるのですが、振動で結局割れてくることを繰り返し、結局、新品交換しました。マフラーは比較的安価で設定されているので漏れた部分のパーツだけを新品交換するというのがいいと思います。マフラーは3つの部分に分かれていて部品もそれぞれ3〜4万円です。交換はDIYで素人でもできそうですが、熱で錆付いて接合部をはずすのは意外と大変です。あまり力がかかると漏れていない他の部分のパイプにまで“てこの原理”で力が入り割れてしまわないか心配です。経験と道具のそろっている人に任せたほうが安全かもしれません。
1.遮熱板のがたによる異音 (2009.7)
後進時に、何か車体下方でがたがた音がしていた。3ヶ月くらいたち、びりびりっという音が大きくなってきたので、ディーラーで見てもらった。遮熱板というマフラーの熱を下げて、外部に漏らさないようにするものがマフラーのパイプには巻かれているが、それの一部がさびて一部外れて振動でがたが出て異音が起きているということだった。バンド関係はまだ大丈夫という事だった。しかし、そのディーラーには溶接ができる職人が退職していないので、溶接屋に頼んでくれという事だった。近所の外車屋さんに修理を依頼。5千円でやってくれた。異音は見事に解消した。
中央上部の遮熱板の両端をボルトで停めている部分の穴が広がっている。2本が1本になる所の遮熱板もゆるみがあった。
センターマフラー(タイコ)の付近でマフラーパイプの穴あきも見つけた。以上を溶接修理してもらった。
2.マフラー排気漏れ修理(2014.1)
5年前にマフラーの穴あきと遮熱板のガタを溶接修理後、特に問題なく、1年半前の車検もとおっていたマフラーだった。
が、今年になってから徐々に排気漏れと思われる低音の排気音が聞こえるようになり、徐々に大きくなってきていた。
新車時からすでに21年経過しているマフラーであるため、おそらくディーラーでは交換ということになるだろう。
マフラー自体はものすごく高価というわけではないが、触媒は非常に高価であり、これを含めると35万円位の費用が必要になる。
溶接での対応はこのような古いマフラーでは、ディーラーでは保障関係でトラブルにならないようになるべく避けているという印象を、前回の対応で感じていた。
その事情はこのような世の中だから、理解できるため、今回はディーラーではなく、近所の自動車整備工場に依頼した。
診断の結果、触媒は問題なかったようで、排気パイプの閉じ目の部分の錆腐りによる排気漏れと、センターマフラーとのつなぎ目の排気漏れがみつかった。
溶接対応で取りあえずOKであった。
費用は8400円(税込)であった。
3.マフラー排気漏れ修理(2019.8)
排気異音がしてきたので、マフラーを点検するとセンターマフラーとのつなぎ目の排気漏れがみつかった。
整備工場で溶接で修理してもらえた。費用は8640円(税込み)。
4.マフラー遮熱板溶接修理(2020/6)
異音がしていたので、車検時に溶接して固定してもらった。3000円。
5.マフラーハンガー交換(2020/12)
最後部の丸いリング状のハンガー二個がひび割れていて心配だったため、DIY交換した。
古い物はのびてはいたものの、折り曲げても引っ張っても亀裂は広がらず、耐久性としてはまだ切れそうな感じはなかった。
交換によりマフラー最後部の高さは1センチくらいは上がった。
部品番号107 492 00 82。価格は二つで1320円。
交換前のマフラーハンガー。
交換後
6.マフラー遮熱板取り外し(2020/12)
半年前に溶接したばかりなのに、またビリビリ異音がするようになっていた。見てみるとエンジンから降りてくる二本のパイプの内の左側のストレート部分の遮熱板がボロボロの状態で朽ち果てていた。排気温度センサーのパイプを傷つけないように注意して鉄鋼用ハサミで切断して取り外した。