BRAKING SYSTEM



BRAKING SYSTEM:制動装置

 メルセデスのブレーキもフォルクスワーゲンゴルフ同様、素晴らしいものです。その素晴らしさについては私のゴルフのHPのほうで紹介していますのでそちらを参照していただくことにします。以下の点は重要なので重複しますが掲載します。
 この素晴らしいブレーキ性能を維持するためにメンテナンスを施すのに何のためらいが必要でしょうか。ただ止まれば良いというものではなくドライブしていてブレーキをかけるたびに感動するようなレベルを維持して行きたいものです。なを、制動にはショックアブソーバーや其の周囲の足回りも強く影響することも忘れてはなりません。これにつきましてはサスペンションの分類をご覧下さい。  ブレーキ関係は自分で手を付けて万が一失敗した場合に取り返しのつかないことになる恐れがあるためにこれまでもそしてこれからもプロに頼むようにして行きたいと思っています。
 しかし、最近では車検の値引き競争のためにろくにメンテナンスをしないプロが多くなってきているために個人のユーザーが自分の車の制動装置について知識を持ち、走行距離や経過年数などを念頭に置き定期的に確実に作業を命じていく必要が出てきました。
 今までは、車検時に最低限のメンテナンス(あるいは、過剰整備かも知れぬが・・・)は行われてきましたが、規制緩和によりそれ以後は、オーナーの担う責任が大きくなってきています。にもかかわらず、大半のユーザーのあいかわらず車検に任せておけば大丈夫だろうといった認識に変化は訪れていないと私は感じています。
 私の知る限りにおいても、かなりの件数において、ブレーキフルードの交換すらもう何年もされていないものが規制緩和後に見つかっています。

掲載項目

1.フロント・リア ディスクブレーキローター交換・修理 (2001.9 49000Km)
2.
フロント ブレーキパッド交換 (2006.11 85000km)
3.
リア ブレーキローターの錆?による異音 (2012.10 110000km)
 3-1 リア ブレーキローター研磨、ブレーキパッド交換、キャリパーシール交換 (2014.5 106000Km
4.フロント・リア ディスクブレーキローター交換、ブレーキパイプ交換 (2016.1 108500Km)
5.フロント ブレーキキャリパーOH・ブレーキパッド交換(2019.2 120800km)
6.リアブレーキパッド交換(2020.6 133400Km)


1.フロント・リアディスクブレーキローター交換・修理(2001.949000Km)

 
車両購入直後より、40KM/h以上の速度下でブレーキをかけたときにハンドルに伝わる振動が気になりました。
 当初は路面が不整なのが原因かなと思ってたのですが、高速道路で走ったときインターを降りる際にハンドルがかなり振動し、ブレーキペダルにもABS作動時のような振動がはっきりわかったため明らかに異常と思いました。
 そこでヘインズのマニュアルで診断順序を見た所、デスクブレーキの消耗が一番怪しいということになりました。私の1993年式190E6穴のアルミホイールのためデスクの厚みの確認がタイヤを外さなくても可能です。で、定規を当てて測定した所、デスクの厚みはフロントで右8ミリ(摩耗限度9ミリ)、左8ミリ、リアが右7ミリ(摩耗限度7.3ミリ)、左7ミリでした。(パッドはフロント10ミリ(限度3.5ミリ)、リア8ミリ(限度2ミリ)で問題なしでした。)  
 それでデーラーへ連絡し、説明して点検してもらった所やはりディスクが原因の可能性が高いということになり、納車整備での見落としということで部品代工賃共にデーラー負担で新品交換していただきました。現状渡し(但し納車整備はしますという条件)で購入したにもかかわらず、納車後1ヶ月後に判明した問題に対して誠実に対応したことは大変驚きでした。このような場合悪魔で保証なしということを貫くことも理論上、不可能ではないのに納車整備の保証として責任を取ってくれたのには感動しました。リアのほうについては向こうで測定した所、7.5ミリあるらしく交換しないでいいという判断でした。
 交換後よくなりましたが、さらに1ヶ月後高速でやはり同じような振動を感じました。で、また入庫。前回限度ギリギリだったリアのディスクが怪しいということになり、部品代のみ私が負担して新品交換することに。部品交換したら、症状がなくなっているかをきちんと確認してから渡すべきなのにそういう整備の基本がなっていないことが判明。デーラーといえどもミスを補うときに更にミスを犯してしまうことがあるようです。これではフォローよかったのに評判悪くなるね。
 リア交換してもだめです。症状が治りません。症状についてはその度引き渡し後私が試乗し、何キロでどういう振動が出るかを詳細に説明して、乗ってもらってはじめてやはり症状でますね、というやり取りです。プロなら素人が気付かなくてもアドバイスするものなのにこれじゃあ逆です。
 再度入庫。数日預けた結果、前前回、交換したフロントのディスクの表面がフラットでないことが原因かもしれず、研磨してみたいということになり、やってもらいました。
 不安を抱え、3度目の引き渡し。結果は完璧に治りました。完全です。素晴らしいブレーキです。ゴルフと同様の完全無比なブレーキになりました。新品のディスクの表面が振動が出るほど不整というのは信じがたいことですが、事実なんですからしかたありません。全額負担なら、安く上げようとして外注部品持ち込みで町工場でやらせようかとも思っていたのですが、純正新品部品に問題があれば町工場では他の原因を無理矢理ひねり出し、行き先のない部品交換地獄が待っていたことでしょう。デーラーに相談して大正解でした。メルセデスさんもう少し部品の精度管理キチンとしてください。

部品名

部品番号 

値段

リアディスクローター

2014231212

19720

 

2.フロントブレーキパッドの交換(2006.11 85000km)

ブレーキ警告等が点灯するようになりました。パッドの厚みを見てみると約5ミリというところでした。
あと、1〜2ミリは使用できるはずですが警告灯が点いているのは気分が悪いものなので、交換することにしました。ディーラーでお願いしました。
パッドの部品はヤフオクなどで半額で売られているものもありますが、あえて純正品をディーラーで依頼しました。
その理由は、何かの本で、自動車のブレーキはその国々の特性によって色々とチューニングされた特別のものが使用されているらしく、メルセデスベンツの場合も特別な特性の日本仕様のものが使われていると読んだ事があったからです。
社外品やたとえボッシュの製品として売られているものでも、正規ディーラー以外で取り扱われているパッドは米国仕様か欧州仕様だと思われますので、安くても避けました。
ダストが少ないタイプのパッドもありますが、せっかくメルセデスに乗るのであればそんな細かい事を気にせずに、メルセデスがベストとする日本仕様の特別あつらえのパッドを楽しみたいものです。交換は1時間ほどでやっていただけました。交換後のブレーキタッチは、少し踏みしろが浅くなりましたが、満足のいくタッチで、ブレーキなきも皆無でした。

部品名

部品番号 

値段

フロントブレーキパッド

0024200220

12800

ブレーキパッドセンサー

201540031764

3200

ブレーキパッドグリース

0019899451

330

工賃

 

14250

合計

 

30580

3.リアブレーキローターの錆?による異音・・(2012.10 110000km)

 どうも車検後からリア右から走行中にシャラシャラという異音がかすかに聞こえるのが気になりだした。車検の点検整備では素人は絶対に手を出さない方がよい部分にブレーキの分解整備だ。実は私のクルマは10年もブレーキの分解整備をやっていない。重要な制動はフロントがほとんど担う。2006年のフロントパッド交換時にはヤナセでの点検が行われていて、それからの走行距離は2万5千キロだから、そう心配はしていなかった。しかし、このクルマの過去の整備記録を調べても今まで一度も、実に20年も前後ともキャリパーシールの交換をされた事が無い。ブレーキホースも一度も交換されないまま20年10万キロオーバーに達した。今回は自分の目視点検でブレーキホースの細かいひび割れは目にしていたので、車検時に交換するように依頼していた。キャリーパー等も当然ヤナセでの車検という事で分解整備され交換されると思っていた。だから、走行中の異音が車検後に気になった時、きっと分解整備時にパッドとローターの当たりに少し変化が起きてその内当たりがなじめば異音は消えるだろうと考え様子を見ていた。
 しかし、3カ月以上たつが変化が無かったため車検を受けたヤナセへ持ち込み相談。異音が出る事を走行して聞いてもらい、メカニックがちょっとローターを見て錆びている事を指摘。右後輪だけに雨が当たりローターが錆びているための異音という診断だった。とりあえず異音を無くすにはローターを研磨するか、交換するかしないといけないという。しかし、それはその原因を考えると理論的に合わないのである。低走行だけれどもほとんど毎日使用してて、その証拠に他の3輪には全くローターに錆は無いのである。もし、ガレージの問題で右後輪にだけ雨が当たり、毎日使用していてもさびが出てくるのであれば、研磨しようが交換しようが、どーせ直ぐに走行では削れないほどの錆が出てきて同じ事が早ければ数日で再現されるだけなのである。

フロント右 フロント左

リア右    リア左


イン側のキャリパーピストン。サビサビである。実はブレーキクリーナーで自分で掃除しないとブレーキダストと錆だらけで目視点検すら確認できないほどだった。


アウト側のキャリパーピストン。こちらもさび錆。キャリパーシールより内部に錆がいって無ければ、良いけれど・・・。

 それで、雨で錆びるのが原因なら研磨も交換も意味は無い・・・という事で作業は依頼しなかった。自分で原因を確認すべく、ホイールを外しブレーキを目視で調べてみた。すると、至る所がさび錆で、とても最近分解整備したとは思えない有様だった。ローターの削れ模様から、中心側だけにエネルギーが集中しているようだった。手で空転させてみても中心側が擦れていて異音がする事が確認できた。キャリパーシールが劣化して十分にパッドが戻らなくなるいわゆる”引きずり”の起き始めのように思われた。まだ、制動に影響するような”引きずり”には至っていないが、燃費にも多少の影響はあるかもしれない。隙間から見えるピストンもものすごい錆で、キャリパーする内部にも及んでいる危険も感じる。
 5万円近い基本整備料金は何なのかと思う。異音については、これ以上ひどくならないかと”引きずり”が生じないかを今後注意深く観察する事にした。まあ、それから、一気に作業してもよいだろうという事だ。

3-1 ブレーキローター研磨、ブレーキパッド交換、キャリパーシール交換(2014/5)(2014.5 106000Km

2014年5月 車検時に、この右後輪のブレーキについて一般の整備工場に相談した。やはり問題が指摘された。錆びていたローターのせいで、外側のブレーキパッドが異常にすり減っている事とキャリパーからのオイル漏れが指摘された。こういう場合は問題が無い左側も同時に整備するのがセオリーということで、両側のブレーキローター研磨、ブレーキパッド交換、キャリパーシール交換が行われた。リアブレーキに手が入ったのは中古購入時以来であり、リアブレーキパッドは新車から初めての交換かもしれない。走行時のシャラシャラという異音は完全に解消されてやって良かった!

リアブレーキシーリングセット左右 22400
リアブレーキパッド左右 4000
ブレーキオイル 2775
リアブレーキローター研磨左右 6000
工賃 12000
総額 47175

 

 

 

 

4.ブレーキディスクローター交換、ブレーキパイプ交換(2016.1 108500Km)

 
数か月前から、ブレーキを軽く踏んだ状態の時にキーキー異音がするようになった。とくにバックの際に音が大きい。
 そこで、取りあえず、DIYでできる事は、ブレーキパッドの面取りとブレーキグリース塗布らしいので、やってみた。
 音が出ているのはリアの右側だったので、そこだけやってみることにした。
 @やり方は、パッドを固定しているバネを固定している二本の棒(ピン)をキャリパーから奥に叩き出して外し、バネを取り除く。
 Aウォータープライヤーを使い パッドをディスクローターから少しだけ離す。
 これで、簡単にリアブレーキパッドは取り外すことができる。
 B全く面取りされていなかったので、サンダーをつかって、パッドの四辺を4ミリくらい面取り、パッド面を軽く研磨した。


 

研磨前 研磨後 

結果は、変わらず(泣)
ディスクローターの方も15年前に交換、2年前に研磨して6万キロも使用してきたものであるので、そちら側の問題と推測した。
フロントも15年前に同時期に交換して以来未交換で、最近高速走行時のブレーキで振動を感じるようになっていたので、この機会にディスクローターを4輪とも交換してみることにした。

ヤナセで交換してもらい、結果は異音も振動も解消した。微妙なブレーキ時のざらつきも解消され非情な滑らかな繊細なタッチが蘇った。
作業の過程でブレーキホースが接続する部分のブレーキパイプのさび腐食が指摘され、交換を推奨されたため、そのまま依頼することとなった。
作業後に確認したパイプは、片方は取り外すときの僅かな力がかかっただけで、錆が割れて穴が開いていた。非常に危険な状態であった。
全部で10万円近くかかったが、安全にかかわる重要な部分の問題を見つける機会となり良かった。

部品名

部品番号 

値段

リアブレーキローターディスク

2014211212

6728*2

フロントブレーキローターディスク 2024230012 8488*2

パーツクリーナー

SP88901428

756

ブレーキペースト

0019899451

378*2

ディスク交換工賃

 

33264

ライン 123420932864 7603
ライン 123420612864 7603
ブレーキフルード 000989080713 2775
リテイニングスプリング 0004280673 205*2
リアブレーキライン左右交換工賃   14256

合計

 

97855


5.フロント ブレーキキャリパーOH・ブレーキパッド交換(2019.2 120800km)
 
190Eのメーターパネルで見慣れない警告灯が点灯した。説明書を取り出して調べてみると、フロントブレーキパッドの摩耗警告灯だった。


左から三番目のオレンジ色に光る太陽のようなマークの警告灯がフロントブレーキパッドの摩耗警告灯

ブレーキ周りは、DIYは怖いため、整備工場に作業依頼した。
この車両は1993年式だが、製造から26年間、これまで一度もフロントのキャリパーシールの交換はされておらず、ずっと気になっていたので、この機会にキャリパーOHも依頼した。
パーツは全てメルセデスベンツ純正部品を使用した。ブレーキパッドの交換だけだと18000円程度で済む。
前回交換は2.フロント ブレーキパッド交換 (2006.11 85000km)だから35000Kmもったことになる。
こういう走行に伴う消耗品に関しては、ベンツは国産車と比べて高額というわけではない。

部品名

部品番号 

値段

フロントブレーキパッド

 

7473

フロントブレーキパッドセンサー   4124

フロントブレーキキャリパーシールキット

 

5010

ブレーキフルード DOT4

 

1000

パッド交換工賃

 

6000

キャリパーOH工賃   10000
消費税   2688

合計

 

36295


6.リアブレーキパッド交換(2020.6 133400Km)
 
2020年6月の車検の際に、残量1ミリで交換。前回交換は2014.5 106000Kmだから、走行距離27000kmで交換となった。リアは前々回は5万キロ以上使用できていた。
 106000Km〜108500Kmの間にローターの錆が原因で過剰な消耗をきたしていたのではと推定する。