2004年車検(車齢11年目)ユーザー車検

エピソード1:うわさ

車齢10年オーバーのメルセデスベンツの車検というだけで、巷ではいろいろなうわさがあり、自動車好きだけではなくても、まことしやかに50万円くらいかかるといううわさを信じている人が少なくありません。私自身正直、実際オーナーになるまではそう信じていた一人でした。しかし、そのうわさは本当だったかもしれませんが、現在ではほぼ昔の話であり、ディーラーで行われる車検であっても、今ではめったにそんなにお金が掛かる事はないと思われます。ただし、全くの乗りっぱなしでぼろぼろの状態でディーラーに持ち込み、ディーラーがドマジメに不良箇所を修理し新車のコンディションをよみがえらせようとがんばってくれた場合は50〜100万円くらい請求される可能性は十分あります。

 

エピソード2:車検をどう考えるか

 車検のときにしか修理やメンテナンスで煩わされたくないという人が世の中にはゴマンといます。経済的に極めてリッチでメルセデスを所有する人でも、それを実現するには3〜5年で新車を乗り換えるしかないというの真実ではないでしょうか。それ以上長く愛車に乗り続ける場合、どれほど資金を投入したところで車検の間の小さな修理や故障を免れることは出来ないと思います。車検はただの儀式、または定期的なメンテナンスの目安時期と考えた方が車齢7年目以降のメルセデスとのいい付き合いかただと私は思います。

 

エピソード3:なぜユーザー車検か

 前置きが長くなりました。車検自体はユーザー車検で自分自身で検査を通し合格させました。これは単に安さを追及したためではなく、民間車検場での検査の制度や厳格さに疑問を持ったことから、自らお上の公の検査場で自分の車を検査してみたいという目的のためです。ユーザー車検をやって多くの人々が簡単だったとか、こんな検査でいいのかなどと検査の厳格さに疑問を表明していますが、私はそうは思いませんでした。検査員のかたがたは大変紳士的でしたが、検査はきわめて厳格にやっておられました。詳しい個々の検査については他のHPで参考にしてください。一つ一つの検査は機械化されており、自ら操作する事で判定されていくので自動車という機械の機能をごまかし無しに点検することができます。私の車の場合、何の予備検査も受けずに一発合格しました。これは、車齢11年の車としてはたいした物です。マフラーに穴ひとつあかず、光軸も全く狂わず、スピードメーターも正確無比で、オイル漏れもなく、アライメントも狂わず、排気ガス濃度も問題ないということは国産車でも11年という年月を経ればかなり不合格になる車も多いはずです。あらためて、メルセデスベンツの品質の高さを実感できた瞬間でした。

 

重量税

37800

小型検査代

1400

自賠責保険

12660

書類代

35

合計A

51895

 

エピソード4:車検でやるべき基本整備

 最近(とはいってもこの10年位前から)ディーラーでも、世間の目が厳しく、20年前のように何でもかんでも交換して何の説明もなく目玉飛び出るような請求をしているようなところは無くなってきました。価格競争が浸透し、トータルの費用をいかに抑えつつも会社に利益を残すかを考えているように思います。結果として、車検整備費用や、検査料、検査機器料、代行手数料、シャーシ洗浄、アンダーコート塗布はそのまま残し利益はしっかりキープしておいて、本当は必要なLLC、ブレーキオイル、キャリパーO/H、マスタシリンダO/H、ATオイル、デフオイル、ホースなどのゴム部品の交換をせず、壊れてどうしようもないところだけ直しておきトータルの費用を抑えるやり方が散見されます。私の場合、自分でヘインズの整備書を読み消耗品の交換サイクルを計算し、必要と思われるメンテをディーラーとタイヤ専門店に依頼し施行してもらいました。そのほうが、確実だからです。

 

エンジンオイル交換

8800

LLC交換

15000

パワステオイル・フィルター交換

6200

ブレーキオイル交換

4900

ヒーターホース交換

15190

エアーフィルター(交換は自分で)

4150

タイヤホイルバランス取り直し・ローテーション

0

ワイパーブレード(交換は自分で)

1000

サンバイザークリップ交換(両側)

3000

合計B

58240

 

合計A+B

110135

 

エピソード5:11万円の車検はアリか?

 これだけの費用で車検という儀式を終了したのは初めてでした。これまでは、同じような交換部品を整備工場に車検時にセットで依頼していました。その方が工賃などが安くなると信じていたからです。しかし、実際には車検整備費用や、検査料、検査機器料、代行手数料、シャーシ洗浄、アンダーコート塗布で5〜7万円がこれにプラスされるだけで15〜18万円くらい払っていました。車検整備費用にはブレーキの分解点検が入っているということは十分承知ですが、ディスクブレーキの場合、タイヤを外し目視で亀裂やブレーキオイルのにじみを調べ、パット、ローターの厚みを計測する事でほぼ安全は確保できると思います。車検を通した直後でも漏る時は漏れます。それよりは、走行距離や車齢で、個別にO/Hを依頼した方が確実で、毎年点検させるより費用も抑えられると思います。わたしは、10万キロの時期にキャリパーとマスターシリンダーのO/Hを予定しています。

 私はこのような車検のスタイルはアリだと確信しています。