私の飛行機模型の作り方
これから飛行機模型を作ってみたいかたに参考になるとうれしいです。
まずは、キット選び。1/32と1/72のものが飛行機モデルの場合は多いです。1/32は全長が30センチをあまるサイズですから、小さい家だと置き場に困ります。ショーケースもかなり大きいものが必要です。1/72は手のひらサイズなので市販の安価なショーケースにもいくつも並べて保管できます。それと、1/32は3000円〜10000円とキット自体も比較的高価ですし、塗装面積も大きくなるので、何かと費用がかさみます。1/72であれば600円〜3000円とかなりお手軽です。
それでは、F-14A TOMCATの製作をとおして、模型の作り方を説明しましょう。このキットはかなりのボリュームがありますが、価格はなんと1344円!安すぎます。これで、1ヶ月は製作を堪能できるのですよ。模型って手ごろな趣味と言うのが分かってもらえるでしょうか。
キットの中身がこれ。ジェット機の場合はパーツ点数がレシプロ機に比べると4倍くらいあります。デカールも凄いね。
エッチングパーツという精密部分を再現するための金属パーツも入っていました。
昔はこれだけで1000円以上していたような気がしますが、何でこのキットには含まれているのでしょうか。
飛行機模型はまず、コクピットの作成から始まるのがお約束です。エッチングパーツ取り付け前。
エッチングパーツで微細な計器周りを再現しています。
塗装完了。大体3センチにも満たないパーツですが、丁寧に作り上げるとこれだけでもなかなかの物です。
毎日こつこつと少しずつつくっていくのが大人の流儀です。これだけで、1週間以上かかったかも。
機種側におもりを入れて、前後のバランスをとらないと後ろに持ち上がってしまうキットがあるので、注意する。あとでやろうと思っているとうっかり忘れてしまうもの。釣り用のおもりを利用するのがおすすめ。きちんとはかりで計って説明書の指示の量を仕込む。カチャカチャいわないようにテッシュでくるむとよい。
機首部分にコクピットをつけると、意外とコクピットの中なんて見えにくい事がわかり残念になる。
自己満足の世界ですから、きにしないでがんばりましょう。
つなぎ目はパテで埋めておきます。
胴体部分。接着はこのように100円ショップで売っているはさみで圧迫しておくと、隙間ができにくくなる。
パテもりは面倒なだけでなく、モールが埋まってしまうため、できるだけ最小限にしたいので、隙間ができないように、まずはきっちり接着させる事です。
インテークを取り付けて、ぱてもり整形後。正確に胴体周りを流線型を崩さないように組み上げるのがポイント。
パーツとパーツのつなぎ目が目立つようでは駄目です。このあたりが結構難しいところ。
いろんな角度からながめてスタイルに破綻が無いかをチェックします。削ったり、埋めたりがところどころ必要です。
いきなりここまできちゃいます。ほとんどすべてのパーツを組み立て済みで、キャノピーにはマスキングテープで色がかからないように処理しています。細かい部分はエアーブラシで塗装を先にしていきます。
一度塗装したら、一日は乾燥に時間をかけます。
そうしないとマスキングテープを張ったときに色がはがれてしまったり、塗装面が荒れたりする事があります。
子供の頃は、我慢できずによく汚くなってしまっていました。
いまは一日待つ心の余裕があり、大人になったもんだと思うね。
機首の部分をマスキングしコクピット周りのフラットブラックを塗装したところ。
主翼のシルバーなどにも色がのっていますね。
エンジンダクト回り。すべてエアーブラシで塗装します。
脚周りはホワイトで塗装後、丁寧にマスキング。このへんが一番面倒くさいところ。
細かいところの塗装が終わり、そこにマスキングテープをして最後に一番塗装面積の多いところを塗るのが私のスタイル。
つやがあり、表面にクラックの生じない適切な塗装厚みで塗る事ができるようになれば、模型作りも楽しくなります。
最初からできるわけではありませんよ。
ここまできて、最後の塗装で表面がグズグズにクラックができてしまって、泣いちゃう事も経験して上達していくのです。
エンジンダクとは二色塗りわけ。もちろんエアーブラシでやりますから、マスキングもかなり面倒です。
手塗りに比べるとエアーブラシ塗装の質感は格段に良いので妥協はできません。
“すみいれ“ということをします。
アクリル塗装したベースにエナメル塗料で凹モールを塗りエナメル専用溶剤でふき取ると、モールにだけ色がのります。
ふき取り前
すみいれ後。
右側がすみいれ前、左側がすみいれ後です。質感がぐっと引き立ち立体感が出ていますね。
最後はデカール貼りです。
完成しました。
All models produced by M.Shinzato in